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ChatGPT広告に「除外コントロール」が追加|Google広告の除外キーワード運用をそのまま持ち込んではいけない理由

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注目のポイント

ChatGPT広告(ChatGPT Ads)のAds Managerに「ロケーション除外」と「オーディエンス除外」のコントロールが追加されました。Google広告の感覚で「除外キーワード」を設定したくなりますが、ChatGPT広告はキーワードではなく「コンテキストヒント」によるセマンティック(意味ベース)ターゲティングのため、従来の除外キーワード運用をそのまま持ち込むと大事故になります。本記事では、新たに追加された除外コントロールの概要と、会話型AI広告における「除外」の正しい考え方を解説します。

ChatGPT広告に「ロケーション除外」と「オーディエンス除外」が追加

ChatGPT広告のAds Managerに、2つの除外コントロールが追加されました。

なお、これに先立ち7月上旬には「オーディエンスリスト」機能自体も追加されており、ファーストパーティデータのアップロードやリスト作成が可能になっています。除外機能の追加で、ようやく「配信したくないユーザー」のコントロールが一歩前進したと言えます。

参照元:OpenAI’s ChatGPT Ads Get Location & Audience Exclusion Controls – SE Roundtable(2026年7月15日)

そもそもChatGPT広告に「キーワード」は存在しない

ここからが重要です。ChatGPT広告のターゲティングは、Google広告のような「キーワード入札」の仕組みではありません。

ChatGPT広告では「コンテキストヒント(Context Hints)」と呼ばれる、自然言語のテキスト記述でターゲティングを行います。

コンテキストヒントとは、広告グループ単位で設定する1〜2文の説明文です。「どんな会話をしているユーザーに広告を出したいか」を平文で記述します。

OpenAIのヘルプでも、コンテキストヒントは以下のように定義されています。

項目 Google広告 ChatGPT広告
ターゲティング方式 キーワード入札(完全一致/フレーズ一致/部分一致) コンテキストヒント(セマンティックマッチ)
マッチング原理 検索クエリの「文字列」に対してマッチ 会話全体の「意味」に対してマッチ
入力例 「CRM 比較」「CRM おすすめ」 「15人規模のマーケティング会社で、HubSpotと連携できるCRMを探しているユーザー」
除外の仕組み 除外キーワード(完全一致/フレーズ一致/部分一致) ネガティブコンテキスト除外(セマンティックレベル)

つまり、Google広告でいう「マッチタイプ」(完全一致・フレーズ一致・部分一致)という概念がChatGPT広告には存在しません。すべてがセマンティック(意味ベース)でのマッチングです。

参照元:Ads in ChatGPT: The Basics – OpenAI Help Center

会話型AIに「フレーズ一致除外」を持ち込むと何が起きるか

Google広告の運用者であれば、除外キーワードのフレーズ一致や部分一致で大量のワードを一括除外する運用に慣れていると思います。しかし、この手法をChatGPT広告にそのまま適用すると、ほぼすべての会話が除外対象になってしまう可能性があります。

なぜか。Google検索のクエリは「CRM 比較」「CRM 無料」のように2〜5語の短いフレーズです。一方、ChatGPTへのプロンプトは「うちは15人のマーケティング会社で、既存のHubSpotと連携できて、月額8,000円以下のCRMを探しています。モバイルアクセスも必要です」のような、文脈が豊富な長文です。

この長文の中には、除外したい意図とは無関係なワードが大量に含まれます。たとえば「無料」というワードをフレーズ一致で除外したとしましょう。Google検索なら「CRM 無料」が除外されるだけですが、ChatGPTの会話では「無料トライアルがあるかどうかはともかく、まずは有料プランの比較がしたい」という文脈でも「無料」が含まれるため、購買意欲の高いユーザーまで除外してしまう恐れがあります。

会話はキーワードの集合体ではない

Google検索は「ユーザーの意図を圧縮した短いフレーズ」です。だからこそ、キーワード単位での除外が有効に機能します。

一方、ChatGPTの会話は「ユーザーの意図・背景・条件・感情をすべて含んだ自然言語の文章」です。文脈の中から特定のワードだけを切り出して除外判定をかけると、意図とは無関係な理由で広告が表示されなくなります。

除外すべきは「ブランドセーフティに関わるネガティブワード」のみ

では、ChatGPT広告で除外を考える場合、何を対象にすべきか。

筆者の考えでは、除外すべきは「ブランドセーフティに直結するネガティブワード」に限定すべきです。具体的には、広告が表示されること自体がブランド毀損につながるような文脈を排除するためのワードです。

除外候補の例

カテゴリ 除外ワード例 理由
ネガティブ感情 やばい、最悪、ひどい、詐欺、騙された クレームや不満の文脈で広告が出るとブランドイメージが悪化する
解約・離脱 解約したい、退会方法、キャンセル サービスへの不満を持つユーザーに広告を出しても逆効果
ブラック系 ブラック企業、違法、パワハラ ネガティブな労働・法律文脈での広告表示を避ける
競合トラブル 〇〇(競合名)訴訟、リコール 競合の不祥事文脈に便乗する印象を与えない

反対に、「比較」「安い」「代替」「乗り換え」といったワードは、購買検討の文脈で普通に使われるため、除外すべきではありません。

OpenAI側のデフォルト除外

なお、ChatGPT広告にはプラットフォーム側のブランドセーフティ機能がデフォルトで適用されています。

これらはOpenAIのポリシーレベルで制御されており、広告主側での設定は不要です。

参照元:Ads in ChatGPT – OpenAI Help Center

現時点で「除外キーワード」機能は実装されていない

2026年7月時点で、ChatGPT広告のAds Managerには「除外キーワード」や「ネガティブコンテキスト除外」を設定する専用UIはまだ存在しません。

現在利用可能な除外コントロールは以下の2つのみです。

キーワードやトピックベースの除外機能は、今後のアップデートで追加される可能性があります。ChatGPT広告のプラットフォームはリリースから半年で急速に機能追加が進んでおり、YouTubeがコンテンツ適合性設定を段階的に進化させたように、より細かい会話カテゴリ制御が将来的に搭載されることが予想されます。

ただし、仮にキーワード除外機能が追加されたとしても、セマンティックマッチングの仕組み上、Google広告のフレーズ一致除外のような大量一括除外は機能しない(むしろ逆効果になる)と考えておくべきです。

参照元:ChatGPT Ads Targeting Without Keywords: A Complete Guide (2026) – Lapis

最後に

ChatGPT広告にロケーション除外とオーディエンス除外が追加されたことは、プラットフォームの成熟に向けた着実な一歩です。

ただし、Google広告の除外キーワード運用をそのままChatGPT広告に持ち込むのは危険です。ChatGPT広告はキーワードではなくコンテキストヒント(セマンティックマッチ)で動いているため、従来の「フレーズ一致で一括除外」は会話全体を殺してしまう可能性があります。

除外を考えるなら、ブランドセーフティに直結するネガティブワード(「やばい」「詐欺」「解約したい」など)に絞り、購買検討文脈のワードは除外しないことが鉄則です。

ChatGPT広告はまだ発展途上のプラットフォームです。除外機能も今後拡充されていくと思われますが、「会話型AIにキーワード思考を持ち込まない」という原則は変わらないでしょう。

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