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YouTubeブランドキャンペーンに新機能追加|Shorts Ad ActionsとAttributed Branded Searchesを解説

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注目のポイント
2026年6月29日、GoogleはYouTubeブランドキャンペーン向けの2つの新機能を発表しました。1つ目は「Shorts Ad Actions」で、Video View Campaign(動画視聴キャンペーン)でShortsのエンゲージメントが予算最適化に自動反映されるようになりました。2つ目は「Attributed Branded Searches(帰属ブランド検索)」のグローバル展開で、広告を見たユーザーがその後ブランド名を検索した回数をレポートで確認できます。ブランド広告と検索広告の間にあった”効果の見えない領域”を埋める重要なアップデートです。

今回のアップデート概要

参照元:Unlock deeper insights for YouTube brand campaigns.(2026年6月29日)

Googleが発表した新機能は、Video Reach Campaign(動画リーチキャンペーン)とVideo View Campaign(動画視聴キャンペーン)のブランド効果を”数値で証明”するためのものです。

今回追加されたのは「Shorts Ad Actions」と「Attributed Branded Searches」の2つです。

いずれもブランド施策をパフォーマンス指標で語れるようにする仕組みで、認知と獲得の間にあったギャップを埋めることが目的です。

Shorts Ad Actionsとは?——Shortsのエンゲージメントが予算最適化に反映

参照元:Google Blog – YouTube brand campaign updates(2026年6月29日)

何が変わったのか

Video View Campaign(動画視聴キャンペーン)でShortsにオプトインしている場合、Shorts上でのユーザーアクション(いいね・共有など)が予算最適化の対象として自動的に組み込まれるようになりました。あわせて、新しいレポートカラムも追加されています。

これまでShortsの広告配信はあくまで「リーチの拡張」という位置づけでしたが、今回のアップデートにより、Shorts面でのユーザーの反応が予算配分のシグナルとして機能するようになります。

Googleの内部データ(2026年3〜4月)

Googleの1Pデータ(グローバル、2026年3〜4月)によると、以下の結果が報告されています。

条件 指標 結果
10秒以上の視聴+いいね ブランド検討(Consideration) +15%
10秒以上の視聴+いいね 好意度(Favorability) +20%

つまり、Shortsでの「ちゃんと見て、いいねした」というアクションは、ブランドの好感度と検討度に直接つながるということです。

広告運用者にとっての実務的な影響

・Video View CampaignでShortsをオプトインしている場合は、新しいレポートカラムで確認できる
・予算最適化がShortsアクションを考慮するため、Shorts面への配分が自動で増減する可能性がある
・2026年のベンチマーク(海外データ)では、Shorts広告のCTRは約1.24%、CPMは約$4.85と、インストリーム広告の約2倍のCTR効率かつ半分以下のCPM

Attributed Branded Searchesとは?——広告がブランド検索を生んだかどうかがわかる

参照元:Google Ads adds ‘Branded Searches’ as new conversion metric – Search Engine Land(2025年7月23日)

仕組み

Attributed Branded Searches(帰属ブランド検索)は、広告を見たユーザーが、その後GoogleまたはYouTubeでブランド名を検索した回数を追跡する指標です。

ポイントは「クリック不要」であること。ユーザーが広告を見た(ビュースルー)だけでカウントされます。

・アトリビューションウィンドウ:デフォルト7日間(最大30日まで延長可能)
・対象キャンペーン:YouTube / Performance Max / Demand Gen
・レポート上の位置:「すべてのコンバージョン」→コンバージョンアクション別にセグメント
・現時点では入札最適化には非対応(レポート専用)

Googleの公式データ

Google × Nielsen IQの共同調査(オフライン売上データ、2023〜2025年、米国のCPG+業種500社以上の中央値)によると、Googleでの指名検索が1件増えるごとに、平均31ドルの売上増加が確認されています。

この数値は「ブランド検索の増加が売上と直結する」ことを示しており、ブランドキャンペーンの効果を定量化する根拠になります。

設定手順(3ステップ)

参照元:Measure Brand Awareness Impact in Google Ads (2026 Guide) – Dataslayer

ステップ1:ブランドタームのマッピング
Googleに「自社ブランドとして認識すべきキーワード」を登録します。正式名称だけでなく、略称・スペルミス・製品名・比較検索(「〇〇 vs △△」)まで網羅的に設定します。正式名称のみだと、実際のブランド検索の40〜60%を見逃すという指摘もあります。

ステップ2:コンバージョンアクションの有効化
ツールと設定 → 測定 → コンバージョン から「Attributed Branded Searches」を追加します。「すべてのコンバージョン」に追加すればレポートのみ。「コンバージョン」列に含めると入札にも影響しますが、現時点ではレポート専用の利用が推奨です。

ステップ3:レポートで確認
キャンペーンレポート → 列のカスタマイズ → コンバージョン → すべてのコンバージョン → コンバージョンアクション別にセグメント。

注意:有効化以前のインプレッションには遡及しません。過去データは取得できないため、早めの有効化が重要です。

これまでのブランド効果測定との違い

Brand Lift Study(ブランドリフト調査)との比較

項目 Brand Lift Study Attributed Branded Searches
計測方法 アンケート(態度変容) 実際の検索行動
必要予算 $50,000〜$100,000+ 追加費用なし
データ取得まで 数週間 24〜48時間
常時計測 不可(調査期間のみ) 可能
計測の性質 「認知したと言った」(態度) 「実際に検索した」(行動)

Brand Lift Studyは「態度変容」を測る調査であり、Attributed Branded Searchesは「行動変容」を測る指標です。理想は両方を併用することですが、予算に制約がある場合はAttributed Branded Searchesから始めるのが現実的です。

ビュースルーコンバージョン(VTC)との違い

VTCは広告を見た後の「あらゆるコンバージョンアクション」を追跡します。一方、Attributed Branded Searchesは「ブランド名で検索した」という特定の行動のみを追跡するため、「広告を見た人が自社を覚えてくれたかどうか」を直接測れる点が異なります。

広告運用者が押さえるべき指標

参照元:AdVenture Media – Performance Benchmarks(2026年6月)

Attributed Branded Searchesを活用するうえで、以下の派生指標を追いかけると効果検証の精度が上がります。

帰属ブランド検索率

計算式:(Attributed Branded Searches ÷ インプレッション数)× 100

例:1,500万インプレッションで検索率0.08% → 12,000人がブランド名を検索。キャンペーン・オーディエンス・クリエイティブ別に比較できます。

帰属ブランド検索あたりのコスト

計算式:広告費 ÷ Attributed Branded Searches

例:$8,500の出稿で340検索 → 1検索あたり$25。ブランド検索キャンペーンのCPC($2〜4程度)と比較すると高く見えますが、指名検索キャンペーンは「すでにブランドを知っている人」を獲得しているのに対し、ブランドキャンペーンは「ゼロから認知を作った」コストです。

ブランド検索経由のコンバージョン率

海外の事例では、広告を見た後にブランド検索をしたユーザーのコンバージョン率はサイト平均の約2.9倍という報告があります。

Google広告の測定トレンド——「ブランドとパフォーマンスの統合」

今回のアップデートは単独の機能追加ではなく、Googleが進めている「ブランド施策とパフォーマンス施策の統合」という大きな流れの一部です。

2026年のGoogle広告 測定関連アップデート

・Brand Lift Studyに「Association(連想)」指標が追加
・インクリメンタリティテスト(増分テスト)の最低予算が$100,000 → $5,000に引き下げ
・Lift Studies が「実験」セクションに統合
・Shoppable CTV(YouTube TVのQRコード広告)で7%のコンバージョン向上
・Travel Feeds(動画内のダイナミックホテル価格表示)

いずれも「上位ファネルの施策を、下位ファネルの成果で評価する」方向に向かっています。Demand Genをフルファネルのパフォーマンスチャネルと位置づける戦略がより明確になりました。

実務での活用ポイント——何から始めるか

まず有効化する

Attributed Branded Searchesは有効化以前のデータが取れません。Google担当者に連絡して早めに有効化しましょう。ベータ版のため、現時点ではセルフサービスで設定できません。

ブランドマッピングを網羅的に設定する

社名の正式名称だけでなく、略称・スペルミス・製品名・カテゴリ名+ブランド名・比較検索まで漏れなく設定します。

GA4のUTM設計と連携させる

ブランドキャンペーンのUTMをCRMまで引き渡す設計にしておくと、「広告→ブランド検索→コンバージョン」のフルパスが見えるようになります。

Shorts面の配信比率をモニタリングする

Shorts Ad Actionsの導入により、予算配分がShortsに寄る可能性があります。インストリームとShortsのバランスをレポートで定期確認しましょう。

最後に

今回のGoogleの発表は地味に見えますが、ブランド施策に携わる広告運用者にとっては大きな一歩です。

これまで「認知は取れているはずだけど、数値で示せない」が課題だったブランドキャンペーンが、「広告を見た人のうち〇〇人がブランド名を検索した」「その検索から〇〇件のコンバージョンが生まれた」と具体的に報告できるようになります。

Shorts Ad Actionsについても、Shorts面でのエンゲージメントが単なる「おまけ」ではなく、ブランド効果を高める有意なシグナルであることが公式データで裏付けられました。

ブランドキャンペーンを回している方は、まずAttributed Branded Searchesの有効化をGoogle担当者に依頼するところから始めてみてください。

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