注目のポイント
Google Marketing Live 2026で発表された新指標「QFC(Qualified Future Conversions / 適格将来転換)」について解説します。QFCは、ディスプレイ広告や動画広告に接触したユーザーが、その後ブランド検索などの行動を経て180日以内にコンバージョンしたかを追跡・予測するAI指標です。標準の30日ルックバック期間では見えないコンバージョンを可視化します。
目次
QFC(適格将来転換)とは?
参照元:Community Q&A: AI Search, QFC & Creators – Google Ads LinkedIn(2026年7月10日)
QFC(Qualified Future Conversions / 適格将来転換)は、Google Marketing Live 2026で発表された新しいAI指標です。
上流ファネル(ディスプレイ広告・動画広告など)に接触したユーザーが、その後「Leading User Action(先行ユーザー行動)」と呼ばれるアクション——たとえばブランド名の検索やサイトへのエンゲージメント訪問——を行い、最終的に180日以内にコンバージョンに至ったかを追跡・予測します。
つまり、広告を見た → ブランドを検索した → コンバージョンした、という一連の流れを180日間にわたって捕捉する指標です。
なぜQFCが必要なのか?——標準の計測期間では見えないCVがある
参照元:Qualified future conversions – Google Business
標準的なGoogle広告のコンバージョン計測は「30日間のクリック+3日間のエンゲージメントビュー」という振り返り期間を使用しています。しかし、この期間内に捕捉できるコンバージョンは、キャンペーンタイプによっては半分以下です。
| キャンペーンタイプ | 標準期間内の捕捉率 | 計測対象外 |
|---|---|---|
| Performance Max | 50% | 50% |
| デマンドジェネレーション | 40% | 60% |
| 標準キャンペーン | 70% | 30% |
P-MAXでは広告経由のコンバージョンの半分が、デマンドジェネレーションでは60%が、標準の計測では見えていません。特に検討期間の長いB2B商材やリードジェネレーション案件では、広告の真の貢献が大幅に過小評価されていることになります。
QFCはこの「見えないCV」を、AIによる予測と実績の両面から可視化する指標です。
QFCの仕組み——広告接触からブランド検索、そしてCVへ
QFCが追跡するのは以下の流れです。
① 広告接触(Discovery)
ユーザーがディスプレイ広告のインプレッション・クリック、または動画広告を視聴します。
② Leading User Action(先行ユーザー行動)
広告接触後、ユーザーがブランド名を検索する、サイトにエンゲージメントのある訪問をするなどの行動を取ります。
QFCは、広告に接触した上で、この「先行ユーザー行動」を実行したユーザーのみをカウントします。単に広告を見ただけ、単にCVしただけではカウントされません。「広告接触 → ブランド検索 → CV」という因果の流れが必要です。
③ コンバージョン(Decision)
先行ユーザー行動を行ったユーザーが、180日以内にコンバージョンに至ったか、または至る確率をAIが予測します。
QFCの特徴——ゼロセットアップで使える
参照元:Qualified future conversions – Google Business
QFCは特別な設定やカスタムタグの実装は不要で、レポートの列として自動的に表示されます。
Google公式では以下の特徴が挙げられています。
・将来の価値を予測:ブランド検索などの初期シグナルを財務的な成果に結びつけ、キャンペーンの実行中に長期的な収益性の最適化が可能
・カスタマージャーニーの検証:広告接触と先行ユーザー行動の両方が確認されたコンバージョンのみをカウント
・ゼロセットアップ:複雑なタグ設定なしに、すぐにキャンペーンの長期的効果を確認可能
・認知から購買決定までの証明:上流ファネルの投資がビューを生んでいるだけでなく、将来の売上パイプラインを積極的に構築していることを証明
どんな広告主がQFCを活用すべきか?
QFCが特に有効なのは、検討期間が長い商材を扱う広告主です。
・B2B企業:検討から契約まで数か月かかる商材。標準の30日では全くCVが見えない
・リードジェネレーション:資料請求から商談、成約までのリードタイムが長い案件
・高単価B2C:不動産・自動車・保険など、比較検討期間が長い商材
・ブランディング・認知施策:動画広告やディスプレイ広告の投資対効果を示したい場合
逆に、ECのように広告クリック→即購入のサイクルが短い商材では、標準の30日ルックバックで十分に捕捉できるため、QFCの恩恵は相対的に小さくなります。
現在のステータス
・現在はグローバルで制限付きパイロット中
・2026年後半にベータ版として広範展開予定
・標準的なコンバージョン指標に取って代わるものではなく、補完的な指標として併用する
最後に
QFC(適格将来転換)は、上流ファネルの広告接触がブランド検索を経てコンバージョンに至る流れを、180日間にわたって追跡・予測する新指標です。
特に検討期間の長いB2B・リードジェネレーション案件では、標準の30日ルックバックで計測漏れしていたコンバージョンの可視化に役立ちます。ゼロセットアップで自動的にレポートに表示されるため、対応可能になり次第、確認してみることをおすすめします。

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しており、年間100名以上を教育。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。また、世界的権威のある One Voice Awards USA 2025 にも日本人としてノミネートされ、世界的なナレーターとしても活躍中です。

とは?|広告接触→ブランド検索→CVを180日追跡する仕組みを解説.jpg)

が日本でクローズドベータ開始|仕組み・参加条件・フィード仕様を解説.jpg)

