ホーム » コラム » Google広告 » AI Max » ショッピング広告のAI MAXを検証|クリック率+174%・CPC−76%、ただしコンバージョン率は半減

ショッピング広告のAI MAXを検証|クリック率+174%・CPC−76%、ただしコンバージョン率は半減

この記事は5分で読むことができます。

注目のポイント

ショッピングキャンペーンのAI最大化設定を実際の案件に入れて、導入の前後を比べました。2本のキャンペーンで共通して起きたのは、表示回数が約2割減り、クリック率が上がり、CPCが下がり、コンバージョン率が下がる、という動きです。片方のキャンペーンはクリック率が+174.3%、CPCが−75.8%、その裏でコンバージョン率が−50.7%でした。コンバージョン数はほぼ横ばいで、費用が下がったぶん効率は改善の方向です。クリック率とCPCの改善だけを見て判断すると読み違えます。導入後3日間の数字なので、確定した結論ではありません。案件が特定されないよう、業種とブランドは伏せ、費用の実額は出していません。

何をどう比べたのか?

ダイレクト通販のEC案件で動いているショッピングキャンペーン2本が対象です。どちらも入札は目標広告費用対効果で、導入のタイミング以外は設定を変えていません。

  • 導入日:2026年10月8日(木)
  • 導入後:10月8日〜10日の3日間
  • 主な比較対象:前週の同じ曜日(10月1日〜3日・木金土)
  • 補助の比較対象:導入前37日間(9月1日〜10月7日)の日平均

導入直後は期間の平均どうしで比べると曜日の偏りが混ざるため、前週の同じ曜日を主な比較対象にしています。

クリック率とCPCはどう動いたのか?

どちらのキャンペーンもクリック率が上がり、CPCが下がりました。ただし動いた幅がまるで違います。

キャンペーンA

指標 前週同曜日 導入後 増減
表示回数(日平均) 237,686 193,001 −18.8%
クリック率 1.25% 1.64% +31.1%
CPC 21.6円 17.4円 −19.5%
コンバージョン率 0.97% 0.85% −12.8%

キャンペーンB

指標 前週同曜日 導入後 増減
表示回数(日平均) 25,716 20,788 −19.2%
クリック率 1.08% 2.96% +174.3%
CPC 295.8円 71.6円 −75.8%
コンバージョン率 5.42% 2.67% −50.7%

表示回数が約2割減っているのに、クリック数は増えています。出る回数を絞って、クリックされやすい面に寄せた動きです。

コンバージョン数は増えたのか?

コンバージョン率は両方とも下がりましたが、コンバージョン数はほぼ横ばいです。

キャンペーン 前週同曜日比 導入前37日平均比
キャンペーンA −7.2% +1.0%
キャンペーンB +9.3% +4.9%

費用(日平均)は前週同曜日比で、キャンペーンAが−14.3%、キャンペーンBが−46.3%です。コンバージョン数がほぼ変わらないまま費用が下がっているので、効率としては改善の方向に出ています。

ただし直近日のコンバージョンは計測が遅れて後から増えることがあります。3日目の数字は、来週になるともう少し積み上がる可能性があります。

日別で見るとどうなっているのか?

クリック率を日別で並べると、導入日からの動き方がはっきり出ます。

導入前はどちらも1.0〜1.4%の狭い範囲で動いていました。導入後はキャンペーンBが1日目1.99%、2日目2.60%、3日目4.25%と日を追って上がっています。キャンペーンAも3日目に2.29%まで上がりました。

初日から一気に変わるのではなく、日を追って振れ幅が大きくなっていくのが特徴です。学習が進むにつれて配信面が入れ替わっている、という読み方ができます。

この3日間をどう読むか?

筆者の見立てとしては、AI最大化設定は「表示を絞って、クリックされやすい面に寄せる」動きをしています。クリック率が上がってCPCが下がるのは、その結果です。

そしてコンバージョン率が下がるのは、その裏返しです。安いクリックを多く拾えば、1クリックあたりの確度は下がります。クリック率とCPCの改善は、質の低下とセットで出てきます。

見るべきなのはコンバージョン数と費用です。今回はコンバージョン数が横ばいで費用が下がったので、現時点では悪くない結果です。CPCの元が高い商材ほど、下がり幅は大きく出ます。

導入するときの進め方

3日では判断できません。筆者が置いている進め方は次のとおりです。

  • 最低2週間は回す。曜日差と計測の遅れを吸収するため
  • 比較は前週の同じ曜日で見る。期間平均どうしだと曜日が混ざる
  • 「商品のタイトル」レポートを開いて、書き換えが効いている商品と落ちている商品を分ける
  • CPCが大きく下がったキャンペーンは、検索語句レポートでどこに出ているかを確認する
  • コンバージョン率の低下幅が、費用の低下幅を上回ったら止める

参考:ショッピングのAI最大化設定が管理画面に登場|AIが書き換えた商品タイトルを元タイトルと並べて検証できる

最後に

3日間の実データで分かったことは3つです。①表示回数は約2割減る ②クリック率は上がりCPCは下がる ③コンバージョン率はその分下がり、コンバージョン数は横ばい

管理画面を開いてクリック率とCPCだけを見ると「効いた」と判断してしまいます。そこで止めずに、コンバージョン数と費用まで並べて見てください。数字が落ち着くのはこれからなので、2週間たったところで同じ比較をやり直す予定です。

上部へスクロール