注目のポイント
デマンドジェネレーションキャンペーンで何から手をつけるか。優先順位は、まずターゲティング。次にフォーマットの網羅性です。届ける相手が決まっていないまま素材の本数だけ増やしても、成果にはつながりません。ターゲティングは類似セグメントを作って広げるのがおすすめです。フォーマットのほうは「広告の有効性」で網羅できているかを確認します。素材は手持ちのものから始めて構いません。Google Ads公式のニュースレターで語られていた内容に、筆者の運用の順番を重ねて整理します。
優先順位は、ターゲティングが先
デマンドジェネレーションの相談でいちばん多いのが「動画が作れないから始められない」という話です。素材の本数が足りないことが、最初の壁になっています。
ただ、順番としては誰に届けるかを決めるほうが先です。自社を知らない人と、すでにカートに商品を入れている人とでは、必要な訴求がまったく違います。同じ素材を何本増やしても、届ける相手が同じなら結果は変わりません。
Google Ads公式のニュースレター「Ads Decoded」でも、バリエーションは「形式の枠を埋めること」ではなく「届けたい人の幅をカバーすること」だと説明されています。素材の多様性は、オーディエンスの多様性の裏返しです。
参照元:Demand Gen creative: start with what you have(Ads Decoded・Google Ads)
ターゲティングは類似セグメントから広げる
では何から作るか。筆者のおすすめは、自社のコンバージョンデータから類似セグメントを作り、そこから広げていく形です。
いきなり興味関心のカテゴリだけで広く配信すると、デマンドジェネレーションの強みである「まだ知らない人に当てる」部分が効きません。すでに買ってくれた人に近い層を起点にすれば、学習の入口がはっきりします。
類似セグメントは2026年3月から提案モードに変わり、従来の2.5%・5%・10%という枠の外でも、コンバージョンの可能性が高ければ配信されるようになりました。類似リストは「ここから始めて」という参考情報の扱いに近づいています。この変更の詳細は別記事にまとめています。
参考:【2026年度版】デマンドジェネレーションキャンペーン攻略|運用方法から失敗回避まで徹底解説
フォーマットの網羅性は「広告の有効性」で見る
届ける相手が決まったら、次がフォーマットです。ここで見る指標が「広告の有効性」です。
Ads Decodedでは、良い〜非常に良いの評価が出ていれば、形式のベースはカバーできている目安だと説明されています。1本ずつ数えるより、この指標で足りているかを見るほうが早いということです。
デマンドジェネレーションで必要なアスペクト比は次のとおりです。
| 種類 | アスペクト比 | 推奨サイズ | 本数 |
|---|---|---|---|
| 画像(横向き) | 1.91:1 | 1,200×628 | 1〜20枚(推奨3枚) |
| 画像(スクエア) | 1:1 | 1,200×1,200 | 1〜20枚(推奨3枚) |
| 画像(縦向き) | 4:5 | 960×1,200 | 1〜20枚 |
| ロゴ | 1:1 | 1,200×1,200 | 1〜5枚(推奨1枚) |
| 動画(横向き) | 16:9 | — | 3本・10〜60秒 |
| 動画(縦向き) | 9:16または4:5 | — | 3本・10〜60秒 |
| 動画(スクエア) | 1:1 | — | 3本・10〜60秒 |
参照元:デマンド ジェネレーション キャンペーンの仕様とフォーマットの要件(Google 広告 ヘルプ)
素材は手持ちから始めていい
一から作る必要はありません。Ads Decodedでは、すでにSNSで使っている素材をそのまま持ってくるやり方が、正当な出発点として紹介されています。
そのうえで足りない比率は、Asset Studioの動画生成で埋める手があります。サイトのURLと手持ちの写真から動画を作って編集でき、公開前にプレビューを共有することもできます。CanvaやAdobeで作った素材も使えます。
もうひとつの手が、YouTubeクリエイターとの提携です。Google広告の「ツール」から、自社ブランドに言及しているクリエイターを探して、その動画をアセット選択画面から直接デマンドジェネレーションに追加できます。自社で撮らずに素材を増やす経路です。
最後に
まとめると、①誰に届けるかを決める ②類似セグメントを起点に広げる ③広告の有効性でフォーマットの網羅を確認する ④足りない分を手持ち素材と生成で埋める、この順番です。
素材の本数から入ると、同じ相手に同じ訴求を何本も当てることになります。順番を逆にするだけで、同じ素材でも結果が変わります。

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しており、年間100名以上を教育。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。また、世界的権威のある One Voice Awards USA 2025 にも日本人としてノミネートされ、世界的なナレーターとしても活躍中です。





