注目のポイント
Google広告のP-MAXキャンペーンで、世帯収入による除外ができるようになっています。これまでの「年齢や性別の除外」に、世帯収入の項目が追加された形です。上位10%、11〜20%、21〜30%、31〜40%、41〜50%、下位50%、不明の7区分から、配信したくない層を外せます。筆者のアカウントでも管理画面で表示を確認しました。Google公式の案内は確認できていません。BtoBで決裁層に寄せたい、住宅で賃貸と分譲を分けたいといった場面で効きますが、勘で切ると外します。実データを見てから外してください。
何ができるようになったのか?
P-MAXキャンペーンの設定にある「年齢や性別の除外」の中に、「世帯収入による除外を有効にする」という項目が増えています。チェックを入れると、除外する世帯収入の範囲を選べます。

選べる範囲は次の7つです。
- 上位10%
- 11〜20%
- 21〜30%
- 31〜40%
- 41〜50%
- 下位50%
- 不明
チェックを入れた範囲が除外され、チェックしていない範囲はキャンペーンの対象に含まれます。年齢・性別の除外と同じ考え方です。「不明」も1つの区分として選べるので、判定できなかったユーザーを外すこともできます。
海外では2026年7月24日に欧州のP-MAXで確認されたと報じられています。日本でも一部のアカウントから使えるようになっている状況です。Google公式ヘルプには、記事執筆時点で世帯収入に関する記載を見つけられませんでした。
参照元:Household income exclusions spotted in Performance Max campaigns(Search Engine Land・2026年7月24日)
どこで設定するのか?
設定はキャンペーン単位です。手順は次のとおりです。
- Google広告にログインし、対象のP-MAXキャンペーンを開く
- キャンペーンの設定画面で「その他の設定」を開く
- 「年齢や性別の除外」をクリック
- 「世帯収入による除外を有効にする」にチェックを入れる
- 除外したい範囲にチェックを入れて保存
アセットグループ側で有効になっているユーザー属性のヒントは、このキャンペーン設定で上書きされます。アセットグループごとに別の設定をしている場合は、意図しない打ち消しが起きないか確認してください。
参照元:【Google広告】P-MAXキャンペーンに世帯収入別除外機能が追加!(株式会社グラッドキューブ・2026年7月29日)
勘で切らず、実データを見てから外す
いちばん大事なのはここです。設定できるようになったからといって、思い込みで外さないでください。
P-MAXは2025年末から、年齢・性別ごとの実績をレポートで見られるようになっています。まずはそこで、自分の商材がどの層でコンバージョンしているのかを確認する。そのうえで、明らかに取れていない層だけを外す。この順番を守らないと、実は効いていた層を自分で切ることになります。
世帯収入についても考え方は同じです。レポートで世帯収入別の実績が見られるかどうかは、お使いのアカウントで確認してください。見られないのであれば、いきなり全キャンペーンで外すのではなく、1本で試して数字の変化を見るところから始めるのが安全です。
筆者の運用経験では、「この商材は富裕層向けだから下位50%を切ろう」という発想がいちばん外れます。実際の購入者は、想定より広い層に散らばっていることが多いためです。
どんな案件で効くのか?
使いどころがはっきりしている場面はあります。
- BtoB:決裁権を持つ層に寄せたい場合。年齢と性別だけでは絞りきれなかったところに、もう1つ軸が増えます
- 住宅・不動産:賃貸なのか分譲なのかで、狙う層がはっきり変わります。同じエリアでも商材が別物になるので、この区分は効きます
- 単価の高い商材:実績データで収入帯による傾向がはっきり出ているなら、そこに合わせる
逆に、実績で傾向が出ていない商材では触らないほうがいいと考えています。除外は配信できる母数を減らす操作なので、根拠がないまま入れると学習に使えるデータまで減ります。
最後に
年齢・性別に続いて、世帯収入という軸が増えました。P-MAXは「AIに任せる」キャンペーンですが、外していい層を人間が指定できる部分は着実に増えています。
一方で、増えた分だけ間違った切り方もできるようになりました。設定できるかどうかではなく、外す根拠が自分のデータにあるかどうかで判断してください。

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しており、年間100名以上を教育。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。また、世界的権威のある One Voice Awards USA 2025 にも日本人としてノミネートされ、世界的なナレーターとしても活躍中です。





