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注目のポイント
Google検索のローカルパック(Map Pack)に、テキスト+静止画だけでなく「没入型動画」が表示されるテストが確認されました。動画はGoogle Maps Immersive ViewやStreet Viewのデータから自動生成され、広告主が動画素材を用意する必要はありません。MEO対策とGoogleビジネスプロフィール(GBP)の充実がますます重要になる変化です。
目次
Googleがローカルパック(Map Pack)に「没入型動画広告」をテスト中
Google広告の専門家であるAnthony Higman氏(Adsquire CEO)が、Google検索のローカルパック内で「Immersive Map View Video(没入型マップビュー動画)」が表示されるテストを発見しました。
ローカルパックとは、「近くの美容院」「渋谷 居酒屋」などのローカルクエリを検索したときに、検索結果の上部に表示される地図+3件のビジネスリスト(Map Pack)のことです。
従来、このローカルパック内の広告は「テキスト+静止画」のみでした。それが今回のテストでは、3D没入型の動画が自動再生される新しい広告フォーマットが確認されています。
参照元:MediaPost – Google Experiments With Video In Search Tied To Maps(2026年4月21日)
動画はどこから来るのか?広告主が入稿するわけではない
この動画広告で注目すべきは、広告主が動画素材をアップロードする必要がないという点です。
動画は、Google Maps Immersive View(没入型ビュー)やStreet Viewのデータから自動生成されています。つまり、Googleが保有する店舗周辺の3Dマップデータや衛星画像を活用して、その場所の「没入型ビュー動画」をAIが自動で生成し、広告として表示しているのです。
これは、テキストと画像だけだったローカルパックの広告に、Googleが自社のマップデータを使って動的にリッチな動画体験を追加するという、Googleにしかできないアプローチです。
どの広告キャンペーンから配信されるのか?
現時点でGoogleからの公式発表はありませんが、複数の情報源をまとめると以下のことがわかっています。
P-MAX(来店目標)キャンペーンが最有力候補です。P-MAXでGoogleビジネスプロフィール(GBP)をリンクし、住所アセット(Location Asset)を有効にしていれば、Google Maps面にも広告が配信されます。今回の没入型動画は、この配信枠の延長線上にある機能と考えられます。
また、Google Ads内の「共有ライブラリ → ロケーションマネージャー → 設定」にオプトイン設定が存在することが報告されています。しかも、この設定はデフォルトでONになっている可能性があるとされており、広告主が知らないうちに有効化されているケースも考えられます。
検索キャンペーンでも住所アセットを設定していればMap Packに広告が表示されることがあるため、検索キャンペーン経由で表示される可能性もゼロではありません。
MEO対策がますます重要になる理由
今回の動画広告は「広告枠」の話ですが、影響はオーガニック枠にも及びます。
ローカルパック(Map Pack)に動画という新しいリッチコンテンツが追加されることで、ユーザーの視線がますますローカルパックに集中するようになります。
これまでもローカルクエリではMap Packが検索結果の上部を占領していましたが、動画が加わることでさらに目を引く存在になります。結果として、MEO対策でオーガニック枠の上位3枠に入ることの価値が、今まで以上に高くなります。
広告費をかけられるならP-MAXの来店目標で動画広告枠に出す。広告費をかけられないなら、MEO対策でオーガニック3枠に入る。どちらのルートでも、ローカルパックの重要性が上がっていることに変わりはありません。
Googleビジネスプロフィール(GBP)の画像・メディアをリッチにしておく
今回のImmersive View動画はGoogleのマップデータから自動生成されますが、それだけで安心してはいけません。
GBP内の写真や動画もしっかりリッチにしておく必要があります。Googleは今後、AIが広告やローカルリスティングのコンテンツを自動生成する場面をどんどん増やしていくでしょう。その際にAIが参照する「元データ」の品質が、そのまま表示品質に直結します。
具体的にやるべきことは以下です。
・GBPの写真を高品質なものに更新する(外観、内観、商品、スタッフなど)
・動画があればGBPに積極的にアップロードする
・ストリートビューの情報が古ければ、360°写真の撮影・アップロードを検討する
・口コミへの返信を丁寧に行い、GBP全体のシグナルを強化する
AIが素材を拾って自動生成する時代だからこそ、「拾われる側のデータ」を整えておくことが競争優位になります。
最後に
AIが自動で動画を生成し、広告として配信する。この流れはもう止められません。テキストと静止画だけだったローカルパックに動画が入ってきたことは、ローカルビジネスの広告にとって大きな転換点です。
「AIが勝手に作るなんて嫌だ」と思う気持ちもわかりますが、抵抗するよりも、GBPや店舗情報を整備して「AIに良い素材を拾われる側」になった方が得策です。
ストリートビューの画像が古い、GBPの写真が少ない、口コミへの返信をしていない――そういった状態を放置している店舗は、AIが生成するコンテンツの品質でも差がつく時代になります。まずはGBPを見直すところから始めてみてください。

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しており、年間100名以上を教育。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。また、世界的権威のある One Voice Awards USA 2025 にも日本人としてノミネートされ、世界的なナレーターとしても活躍中です。


