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最近のアップデートから見る、順位も広告テキストもGoogleのみぞ知る世界に!?

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記事サマリー

この記事を読んでわかること

    • Google広告は掲載位置やアセット配置が予測困難になり、細かな調整より戦略立案とコミュニケーションが重要に

こんな方へオススメの記事

    • Google広告の表示位置やクリエイティブ配置に悩む運用担当者やマーケター

この記事を実践するための準備

    • クライアントの目標とKPIを明確にし、大局的な予算配分を検討できる分析力

 

 

Google広告オークションの仕組みで、益々掲載位置の概念が無くなってきている

Google広告のオークションシステムは、ユーザー体験を最適化するために常に進化しています。かつては「上位表示」や「順位」という明確な概念がありましたが、現在のGoogleのアルゴリズムはそれらの境界を曖昧にしています。

検索結果ページの上部や下部に表示される広告は、それぞれ別々のオークションによって決定されています。つまり、各広告枠ごとに独立したオークションが行われ、ユーザーに最適と判断された広告が配信されるのです。この仕組みにより、もはや「1位」「2位」といった明確な順位の概念は薄れつつあります。

SEOの世界では順位が重要視されますが、広告においては「ユーザーに適切な広告を適切な場所に表示する」という考え方が主流となっています。広告主にとって重要なのは、単純な表示順位ではなく、ユーザーに対して最適な形で広告が届けられることなのです。

結局のところ、Googleの進化し続けるアルゴリズムの下では、順位や掲載位置という概念はますます曖昧になり、ユーザーにとって最適な広告体験を提供するという目標が最優先されていのだなと感じています。

参照:Google 広告オークションの仕組み

 

RSAアセットのサイトリンク表示で、益々クリエイティブ配置もハンドリングが出来ない

Googleの最新アップデートにより、レスポンシブ検索広告(RSA)のアセットがサイトリンクとして表示されるようになりました。この変更は、広告クリエイティブの配置に関する従来の概念を大きく覆すものとなっています。

2025年2月20日に発表されたこの機能強化により、これまではサイトリンクのみが掲載可能だったスペースに、パフォーマンス向上が予測される場合、最大2つのRSA見出しが表示されるようになりました。つまり、広告主が用意した見出しが、想定していた広告本文ではなく、サイトリンクとして表示される可能性があるのです。

この変更は、「どのクリエイティブがどこに出るか」という広告運用の基本的な考え方が崩壊しつつあることを示しています。キーワード、クリエイティブ(広告文)、ランディングページの関係性が、どこに何が表示されるか予測できない「Googleのみぞ知る世界」となっています。

広告主は最大15種類の見出しバリエーションを用意できますが、それらがどのように組み合わされ、どの位置に表示されるかは、Google AIによって最適化されるようになりました。Googleのテストによれば、このようなアセットの柔軟性強化により、テキスト広告へのユーザーエンゲージメントが向上したとのことです。

もちろん、固定アセット機能を使用すれば、見出しの位置1、位置2、または説明の位置1に指定したアセットを固定することは可能です。しかしそれ以外のアセットについては、ユーザーの検索クエリとの関連性を保ちながら配置が最適化されるため、広告主の意図通りに配置をコントロールすることは難しくなっています。

このような状況では、細かなチューニングよりも、アルゴリズムや説明責任のコミュニケーションが必要で、広告の目的や成果を明確にした上で戦略を立てることがますます重要になってきます。単なる技術的な最適化だけでなく、クライアントのビジネス目標を理解し、総合的な広告戦略を提案できる能力が、今後の広告運用において不可欠となっていきます。

参照:アセットの柔軟性を高め、AI を活用した検索広告のパフォーマンスを向上

 

最後に

ますます予測困難になるGoogle広告の世界では、細かな技術より大局的な予算配分と戦略が重要になります。お客様との深いコミュニケーションこそが、この不確実性の時代を生き抜く鍵なのかなと感じています。先を見据えた提案力と信頼関係構築が、真の広告のプロフェッショナルには求められているような気がします。

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