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GA4アップデート! ルックバックウィンドウ設定で変わる広告を含む参照元評価の新ルール

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記事サマリー

この記事を読んでわかること

    • GA4のルックバックウィンドウ設定によって、ダイレクト流入時の参照元情報の引き継ぎ期間が決定されるようになった点
    • 設定可能な期間は30日、60日、90日(推奨)の3つから選択でき、その設定はBigQueryを含むすべてのレポートに影響する点

こんな方へオススメの記事

    • GA4で参照元/メディアレポートから広告効果を測定している方
    • コンバージョンまでの購買サイクルが30日以上かかるビジネスを運営している方

この記事を実践するための準備

    • GA4の管理者権限があること(設定>アトリビューション設定にアクセスするため)
    • 自社のコンバージョンまでの平均的な期間を把握していること(適切な期間設定のため)

 

GA4のキーイベントのルックバック ウィンドウとは!?

キーイベントのルックバックウィンドウは、ユーザーの広告接触からコンバージョンまでの計測期間を定義する重要な設定です。Google広告における計測期間と同様に、この設定はユーザーの行動をどれだけの期間追跡し、アトリビューションの対象とするかを決定します。

例えば、ルックバックウィンドウが30日間の場合、1月30日のキーイベントについては、1月1日から1月30日までの期間に発生したインタラクションのみが分析対象となります。

参照:計測期間について

 

ルックバックウィンドウ設定の方法と影響

GA4では、管理画面から「設定 > アトリビューション設定 > クリックスルーキーイベント > その他のキーイベント」にアクセスし、30日間、60日間、90日間(推奨)から選択可能です。Google広告では1〜90日の間で自由に設定できるのに対し、GA4ではこの3つの選択肢に限定されています。

設定の変更は、その後のアトリビューションにのみ適用され、プロパティ内のすべてのレポートに反映されます。Google広告と同様に、変更は遡って適用されることはありません。また、BigQueryのデータも同じルールが適用されるため、データの一貫性を保つことができます。

 

ダイレクト流入時の参照元情報引き継ぎの仕様変更

最近の重要な仕様変更により、ダイレクト流入時(ブックマークやURL直打ち等)の参照元情報の扱いが大きく変更されました。Google広告の計測期間の考え方が GA4にも適用され、参照元情報の引き継ぎ期間が「ルックバックウィンドウ設定」に基づいて決定されるようになりました。この仕組みはセッション中のキーイベントの発生有無に関係なく、セッションが発生するたびに期間が更新されます。

具体例(ルックバックウィンドウ30日間の場合)

10/1:google/cpcで流入

10/20:ダイレクト流入(参照元:google/cpc)

11/15:ダイレクト流入(参照元:google/cpc)

10/20のセッションで期間が更新されたため、11/15も同じ参照元情報を維持

GA4の参照元/メディアから広告のコンバージョン数を算出している場合は設定が必須

Google広告の計測期間と同様に、GA4のルックバックウィンドウ設定は広告効果測定の正確性に直接的な影響を与えます。特に参照元/メディアレポートを用いて広告のコンバージョン数を算出している場合、適切な期間設定は不可欠です。

設定期間を決める際は、Google広告のアトリビューションレポートの所要時間レポートを参考にすることをお勧めします。例えば、コンバージョンの75%が広告接触から25〜30日で発生している場合、少なくとも30日以上の期間設定が必要です。これにより、重要なコンバージョンデータの取りこぼしを防ぐことができます。また、定期的にデータを検証し、必要に応じて期間を調整することで、より正確な効果測定が可能となります。

 

最後に

自分の認識だと、ダイレクト経由の参照元が上書きされるのが、参照元とメディアのみ。広告だとキャンペーン、広告見出し、キーワードは上書きされませんので、キャンペーン単位でコンバージョンの積み上げをしても、参照元とメディアの数と同じにはなりません。GA4から広告のコンバージョン数を算出するときは、注意が必要です。

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