この記事は6分で読むことができます。
記事サマリー
この記事を読んでわかること
-
- アカウント単位での検索パートナー除外の設定方法と影響範囲
- 検索パートナー除外のメリットとデメリット、および考慮すべきポイント
こんな方へオススメの記事
-
- Google広告の運用効率化を図りたい広告主やマーケター
- ブランドセーフティを確保しつつ、適切な広告配信を行いたい方
この記事を実践するための準備
-
- Google広告アカウントと、検索パートナーネットワークでの広告配信
目次
Google広告アップデートでアカウント単位の検索パートナー除外が可能に
2024年3月以降、Google広告ではアカウント単位のプレースメント除外が検索パートナーネットワークにも適用されるようになります。
これまでは、アカウント単位でプレースメントを除外しても、その設定はディスプレイネットワークとYouTubeにのみ適用されていました。しかし、今回のアップデートにより、検索パートナーネットワーク上のウェブサイトも除外対象になります。
検索パートナーネットワークとは、Googleの検索結果ページ以外で、Googleの検索結果を提供しているサイトのことを指します。代表的なサイトとしては、gooやdmenuなどがあります。
広告主がアカウント単位またはMCCアカウント単位でサイトの除外を設定すると、アカウント内のすべてのキャンペーン(P-MAXキャンペーン、アプリキャンペーン、検索キャンペーン、ショッピングキャンペーン、スマートアシストキャンペーンなど)に影響します。
つまり、特定のサイトを除外することで、そのサイト上で広告が表示されなくなります。これにより、広告主は運用効率の改善や、ブランドセーフティの確保などを図ることができます。
アカウント単位での検索パートナー除外のメリット
不要なサイトへの広告表示を一括で除外できます。検索パートナーネットワークには、ブランドイメージにそぐわないサイトが含まれている可能性があります。そのようなサイトを個別に特定し、除外するのは手間がかかります。アカウント単位での除外設定を利用すれば、一度の設定でアカウント内のすべてのキャンペーンから不要なサイトを排除できます。検索ネットワークのインプレッションは品質スコアに加味されませんので、検索広告のクリック単価には影響がありません。
また、P-MAXでは検索ネットワークの除外が出来なかったが、アカウント単位の除外により設定が可能になりました。
検索パートナーのサイトでの広告のクリック率(CTR)は、Google 検索の品質スコアに影響しません。
参照:検索広告の掲載先
補足:スマートプライシング(Smart Pricing)
検索パートナーごとの実績を見て、自動で入札単価を引き下げてくれてます。デメリットは昨今問題のアドフラウフドに対応出来ないこと。コンバージョン率が低いと判断されたら入札単価が下がるが、意図的にコンバージョン率を上げられると対応されません。
アカウント単位での検索パートナー除外の順番とデメリット
有効なサイトも除外されてしまう可能性があります。検索パートナーネットワークには、効果の高いサイトも含まれています。アカウント単位での一括除外を行うと、効果の良いサイトまで排除してしまい、キャンペーン単位の細かな調整ができなくなるというデメリットもあります。その結果、広告の到達範囲が狭まり、自動入札のシグナルも減ってしまう可能性があります。
また、ディスプレイネットワークにも一括除外されてしまうため、除外サイトのディスプレイ広告も掲載されなくなりますので注意が必要です。
日本市場におけるGoogle検索パートナーの一覧
日本の検索数が多い検索サイトから、Googleの検索ネットワークになっているサイトを抽出しました。
サイト名 | URL | Google検索ネットワーク (※2024年3月29日付) |
goo | https://www.goo.ne.jp/ | 〇 |
dmenu | https://smt.docomo.ne.jp/ | 〇 |
BIGLOBE | https://www.biglobe.ne.jp/ | 〇 |
excite | https://www.excite.co.jp/ | 〇 |
Infoseek | https://www.infoseek.co.jp/ | 〇 |
Nifty | https://www.nifty.com/ | 〇 |
OCN | https://www.ocn.ne.jp/ | 〇 |
Mapion | https://www.mapion.co.jp/ | 〇 |
Fooooo | http://www.fooooo.com/ | 〇 |
All About | https://allabout.co.jp/ | 〇 |
au Webポータル | https://sp-web.search.auone.jp/ | 〇 |
Rakuten Web検索 | https://websearch.rakuten.co.jp/ | 〇 |
Googleの検索ネットワークか調べる方法
広告をクリックしなくても調べることが出来ますので、検索をしてこの方法で調べてみてください。
除外用ドメインの一覧
サブドメインは除外設定は検索ネットワークでは機能しないため、トップレベルドメインで除外します。
goo.ne.jp
biglobe.ne.jp
excite.co.jp
infoseek.co.jp
nifty.com
ocn.ne.jp
mapion.co.jp
fooooo.com
allabout.co.jp
auone.jp
rakuten.co.jp
docomo.ne.jp
サブドメイン、サブサイト、サブページのプレースメントの除外は、検索パートナー ネットワークでは機能しません。
参照:アカウント単位でプレースメントを除外する
アカウント単位での検索パートナー除外の設定方法
手順①:検索ネットワークの実績を見て除外を判断
検索ネットワークの配信が効果が悪いかどうか判断したうえで除外してください。
手順②:Google 検索ネットワークの設定手順
どのドメインが効果が悪いか、設定後は必ず数値の前後比較をしてください。
参照:手順
最後に
Google広告では2024年3月以降、アカウント単位での検索パートナー除外が可能になります。検索ネットワークやP-MAX含めて不要なサイトへの広告表示を一括で防止でき、運用効率化と最適化が期待できます。ただし、有効なサイトも除外されるリスクがあるため、設定後は数値の変化を注視し、必要に応じて除外を解除してください。
Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。皆様に直接お会いし、お話しできる機会がありましたら、SEMの運用コンサルから無料相談まで、ぜひお気軽にお声がけください。