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記事サマリー
この記事を読んでわかること
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- Google社が開発したオープンソースのマーケティングミックスモデリング(MMM)のMeridianの早期アクセス方法
こんな方へオススメの記事
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- オンラインとオフラインの相関をマーケティングミックスモデリング(MMM)で評価している(したい)方
- クロスチャネルの相関をマーケティングミックスモデリング(MMM)で評価している(したい)方
- 指名ワードとデジタル施策の間接効果を(MMM)で評価している(したい)方
- ポストCookie時代のアトリビューション測定を知りたい方
この記事を実践するための準備
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- Meridianの早期申し込み
目次
マーケティング・ミックスモデリング(MMM)って何?
企業がオンラインやオフラインを問わずマーケティング活動の効果を測定し、ご予算をより効率的に配分するために使用する統計的分析手法のことです。過去のデータを基に、様々なマーケティング要素(例えば、広告ご予算や価格設定など)が売上やブランド認知度にどのような影響を与えるかを、予測するために使用する統計的な定量指標の一つです。
MMMの核心は、「何が、どれだけ、どのように効果を発揮したか」を定量的に評価することです。マーケティング投資のリターン(ROI)を最大化をするための、企業が意思決定をするためのデータモデルです。ポストCookieにより、データの連続性の担保が出来ないためMMMの活用も今後期待されています。
MMMはどのように集計するの?
企業がデータに基づいた意思決定を行い、マーケティングの効率を高めるのに役立つ強力なツールです。しかし、正確な分析には高度な統計スキルと適切なデータの理解が必要となります。また、市場や消費者の行動が変化するため、定期的なモデルの更新と再評価が重要になります。
①データ蓄積
過去の販売データ、マーケティング活動データ(テレビCMのGRP、デジタル広告、SEOの順位変動、雑誌広告など)、外部要因(季節性、経済状況、競合の活動など)を日別のデータを集めます。細かすぎても良くないですが、ざっくりすぎても効果を発揮できません。
②統計モデリング
集められたデータを基に、各マーケティング活動が販売や収益に与えた影響を分析します。この分析には、回帰分析などの統計手法が用いられることが多いです。
③予算最適化
モデリングの結果を用いて、将来のマーケティング予算の最適な配分(アロケーション)を決定します。どのマーケティングチャネルが最も効果的か、または効率的かを評価し、適切な予算を割り当てます。これによりテレビCMにはいくら利用すれば、どれくらいの反響があったかがわかります。
④シナリオ分析
異なるマーケティング戦略や予算配分のシナリオを予測し、それぞれのシナリオが収益やブランドに与える影響を評価します。改めてマーケティングの戦略の再考が可能となります。
MMMのデメリットとは?
①リアルタイム性の欠如
集計するのに大量のデータの準備と集計に時間を要してしまうため、時間の経過に伴う要因の変化や長期的なトレンドに対応出来ない場合が多いです。急速に変化するデジタルマーケティングの意思決定には追い付けない可能性があります。
②デジタルマーケティングの複雑性
オンラインとオフラインのマーケティング活動の境界が曖昧になっている今、MMMが相互に及ぼす影響を正確に評価するのが難しくなっています。例えばGoogleマップを見ていても、オンラインとオフラインに両方へ影響を及ぼしているからです。
Google社のMeridianはポストCookie時代の救世主?
MeridianはGoogleによって開発されたオープンソースのマーケティングミックスモデル(MMM)で、現代のマーケティングの課題に対する革新的な解決策を提供します。このプラットフォームは、プライバシーを尊重しつつ、マーケターが直面する課題に応えるために設計されており、3月と5月に限定的なアクセスが提供されています。申し込みを希望する場合は、早期アクセスプログラムに応募する必要があります。
- 革新:現代のマーケティングに適応するため、MMMを進化させます。
- 透明性:オープンソースのコードと方法論論文を提供し、ユーザーを強化します。
- 実行可能性:豊富なデータ
参照:Empower your team with best-in-class marketing mix models and drive better business outcomes
Meridianへ早期アクセスを申し込むことが出来ます。しかし、Meridian は現在、在庫に限りがあるそうなので、ご興味のある方はフォームの入力をしてください。
(※2024年2月10日現在)
以下の注意書きがあるので、確約は出来ないようです。
招待は 2024 年 3 月と 2024 年 5 月の 2 回に分けて送信されます (変更される可能性があります)。この招待のみの段階でアクセス権を取得することが選択された場合は、手順とリソースが記載された電子メールが届きます。このフォームを送信しても、招待状が届くという保証はありません。
最後に筆者の感想
正直、これだけの情報だと全くわかりません。GoogleAdsやGoogleアナリティクス4やBigQueryやSearchConsoleなどのGoogleのツールからシームレスに様々な日別のデータを引っ張って、リアルタイム性を重視した意思決定が出来る定量数値が出てくるツールかは検証の余地があると思います。データのスクリーニングも自動でやってくれるとは思えないので、施策の履歴(広告ご予算を増やした、価格が変わった、新商品が出た等)の履歴を蓄積し、施策の解像度を高めることも今後大きな要素となるでしょう。
Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。皆様に直接お会いし、お話しできる機会がありましたら、SEMの運用コンサルから無料相談まで、ぜひお気軽にお声がけください。