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【新規ユーザー獲得戦略】Google広告のP-MAX新規顧客入札(NCA)を解説

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記事サマリー

この記事を読んでわかること

    • 新規ユーザー獲得向けのP-MAX(NCA)キャンペーンの作成方法

こんな方へオススメの記事

    • 既存ユーザーを獲りつくした感があり新規ユーザーをターゲットにしたい方
    • 新規ユーザー向けのターゲティングやクリエイティブのプランニングに苦戦している方

この記事を実践するための準備

    • Google広告の管理画面

目次

 

新規ユーザー向けP-MAXとは!?

2024年度のGoogle広告の注力メニューとして、新規ユーザーをターゲットにしたP-MAXが推奨されています。ご存じの通りP-MAXは、ターゲティングやクリエイティブの組み合わせを自動最適化してくれます。デフォルトのP-MAXは既存ユーザーと新規ユーザー両方に配信される仕組みとなっています。既存のアカウントで獲得件数が頭打ちになっている場合に打開策として有効です。

新規ユーザーのプロモーションを打つ場合は、どのターゲット?クリエイティブはどうする?など、新規配信向けのご予算の稟議が必要になります。しかし、自動最適化のP-MAXなので広告主によっては「自動なのでとりあえずやってみよう!」になりやすく、手軽に始められるという利点があります。

勘違いされやすいのですが、新規ユーザーのセッション数を増やすメニューではなく、新規ユーザーの定義を柔軟に設定し、新規ユーザーをターゲットにしながらコンバージョン数を増やすことができるメニューです。

参照サイト:Googleヘルプ「新規顧客の獲得」目標について

 

デフォルトのP-MAXと新規ユーザー向けP-MAXの比較表

キャンペーン デフォルトのP-MAX設定 新規ユーザー向けP-MAX設定
配信ユーザー 新規顧客と既存顧客に対して配信 広告主が定めた新規顧客のみに配信
シグナル コンバージョンデータや様々なシグナル コンバージョンデータや様々なシグナル
配信面 Googleのあらゆるチャネル(検索、ディスプレイ、YouTube、Discover、Gmail、マップなど Googleのあらゆるチャネル(検索、ディスプレイ、YouTube、Discover、Gmail、マップなど
キャンペーン日予算 個別で日予算の設定が可能 個別で日予算の設定が可能
自動入札 個別で入札単価や値を設定が出来る 個別で入札単価や値を設定が出来る
クリエイティブ アセットグループの入稿と評価 アセットグループの入稿と評価
コンバージョンポイント 個別の目標を設定 個別の目標を設定

 

広告主が定めた新規顧客とは!?

上記の表である「広告主が定めた新規顧客とは」とは、管理画面で既存ユーザーの定義をした以外のユーザーを指します。具体的にはリマーケティングのリストやカスタマーマッチのことです。

例①)サイト来訪したリマーケティングのリスト(540日)を既存ユーザーとした場合
過去540日以内にサイトに来訪したことが無い新規ユーザーに広告が配信されます

例②)コンバージョンしたリマーケティングのリスト(30日)を既存ユーザーとした場合
30日間購入したことが無いユーザーに対して広告が配信されます

例③)GA4のコンバージョンリスト(30日)を既存ユーザーとした場合
30日間購入したことが無いユーザーに対して広告が配信されます

※ChromeのCookie廃除やITPによるIOSユーザーで定義は変わります

例④)会員メールアドレスをアップロードしたカスタマーマッチリストを既存ユーザーとした場合
今まで会員登録をしたことが無いユーザーに広告が配信されます

※カスタマーマッチリストをアップロードした場合のGoogleログインユーザーとのマッチ率により定義は変わります

 

新規ユーザー向けP-MAXを導入するメリットは?

  • 既存ユーザーと新規ユーザーのP-MAXキャンペーンを分けた、日予算とクリエイティブ訴求での配信が可能
  • 新規ユーザー向けのご予算をフルに活用しやすく、予算がご利用できていない場合に有効
  • 新規向けP-MAXキャンペーンを見れば、新規ユーザーの純増がすぐにわかる
  • 既存顧客をどのように定義するかは広告主によって決めることが出来る
  • デフォルトP-MAXキャンペーンの複製で簡単に入稿が出来る

 

新規ユーザー向けP-MAXを導入するデメリットは?

  • 検索キャンペーンの一般検索がうまくいっている場合、新規向けP-MAXによりオークションが奪われる可能性がある
  • コンバージョンが指名偏重のアカウントにはコンバージョンが増えない可能性がある
  • 新規ユーザーと既存ユーザー向けのP-MAXを並行すると、オークションの重複が生じる。※CPCを上げ合うようなアカウント競合にはならない

検索広告とP-MAX両方の獲得数を最大化する方法はこちら

Google検索広告とP-MAXで獲得の最大化をする「MaxMagic」とは!?

 

新規ユーザー向けP-MAXの推奨設定は?

  • デフォルトのP-MAXキャンペーンを複製して作成
  • 最低でも1日3件程度の獲得を目指せる予算設定が推奨
  • デフォルトのP-MAXキャンペーンよりも、新規向けP-MAXの入札の単価や値を低くする(※オークションを奪わないため

 

設定方法①:キャンペーンタブから既存のP-MAXキャンペーンを複製する(※まだ作ってない方は作成してください

キャンペーンタブ>既存のP-MAXキャンペーンをチェック>編集ボタン>コピー

 

 

チェックを外すと「貼り付け」ボタンが出てくるので「貼り付け」を押す

 

「貼り付け後に新しいキャンペーンを一時停止する」「開始日と終了日を調整する」を任意設定をして、貼り付けるボタンを押します。

 

更新していますの表示が出てきますので、しばらく待ちます。新しく複製されたキャンペーンの名前をわかりやすい任意の名前に変更をします。

 

設定方法②:新規ユーザー向けP-MAXキャンペーンの「設定」タブから「顧客の獲得」へ

 

設定方法③:新規顧客に限定して(対してのみ)入札単価を設定

 

※Googleコンバージョンタグでコンバージョン値の設定をしていない場合は「既存顧客リストを定義する」

 

※Googleコンバージョンタグでコンバージョン値の設定をしている場合は「新規顧客に対してのみ入札単価を設定する」>「既存顧客リストを定義する」

※「既存顧客リストを定義する」が出てこない場合は既に設定されています

ツールと設定>測定>コンバージョン

カスタム目標の顧客の獲得から確認や再設定が出来ます。

 

設定方法④:既存顧客リストを定義するオーディエンスリストを紐づける

既存顧客のオーディエンス セグメントを追加すると、新規顧客を特定できます。
新規顧客の獲得に使用するセグメントには、YouTube または検索ネットワークでアクティブなユーザーが 1,000 人以上含まれている必要があります。セグメントはオーディエンス マネージャーで確認が出来ます。

 

設定方法⑤:新規顧客によるコンバージョン値の向上を設定する

既存の顧客の価値はGoogleが過去の配信実績から算出して表示してくれます。私たちが入力する値は既存顧客の価値に加算されるので、右下の合計値を見て設定してください。今回の入力例でいうと、決して1,000円をコンバージョン値として配信するわけではありません。
おそらくこの新規顧客の価値も自動入札のシグナルに使われると推測されるため、出来れば精緻な値を入れておくことを推奨します。既存のP-MAXと同じくらいの数値だと拡がりにくいなど研究を進めておきます。

設定方法⑥:すべて入力をしたら適用し、保存する

最後に、新規ユーザー向けP-MAXの日予算と入札価格を新規向けにチューニングします。場合によっては「検索テーマ」「オーディエンスシグナル」「コンバージョンポイントの変更」も有効です。
お疲れさまでした、これで設定は完了です。

 

振り返り方法①:媒体の項目「新しい顧客のライフタイムバリュー」を見る

管理画面の指標にある「新しい顧客のライフタイムバリュー」を見ます。まだGoogleヘルプにコンテンツが無く定義はわかりません。データを見る限りでは、P-MAXキャンペーンにのみ反映される指標のようです。コンバージョン値に比べて数が少ないので、過去コンバージョンした新規ユーザーのリピートの獲得値(LTV)を見ているような気がします。

 

振り返り方法②:媒体のコンバージョン数を見る

単純にアシストを含んだ媒体のコンバージョン数を見ていきます。GA4のラストセッションコンバージョンで見ると、新規向けP-MAXは初回接触ユーザーがターゲットになるため評価が悪く見えてしまう可能性があります。一番シンプルな方法で評価をすると良いでしょう。

 

振り返り方法③:GA4のコンバージョン経路を見る

GA4の広告タブ>アトリビューション>コンバージョン経路>コンバージョンイベントを絞る>キャンペーンに変更

 

キャンペーンから新規向けP-MAXのキャンペーンを探してください。「コンバージョン数」「購入による収益」「コンバージョンまでの日数」「コンバージョンまでのタッチポイント」が出てくるので、広告主のよくデータを見ている方と肌感があうのか確かめてください。特に「コンバージョンまでの日数」「コンバージョンまでのタッチポイント」が多いと新規の態度変容が成功していると思います。

振り返り方法④:GA4の探索レポートでユーザーセグメントを作る

これは上級者向けなので割愛しますが、コンバージョン経路をより正確にしり、P-MAX経由のLTVを見ることが可能です。知りたい方はお気軽にお問合せください。

 

補足:「ユーザー維持」目標(ベータ版)について

新しいP-MAXの目標もローンチされています。休眠ユーザーを取り戻すことで顧客ロイヤルティとLTVの向上を図る。メリットは離脱率の低減、顧客ロイヤルティ向上、新規顧客獲得との連携が可能なことです。新規顧客ユーザーの設定の延長であり、ACe(アプリエンゲージメントキャンペーン)のブラウザバージョンのメニューです。

使用には、GMCフィード連携の購入目標P-MAXキャンペーン、新規顧客獲得目標の使用、休眠ユーザーを含めたカスタマーマッチリストが必要。設定手順は、条件を満たすキャンペーン選択、カスタマーマッチリストのアップロード、ユーザー維持目標の有効化、休眠ユーザー価値の設定など。

パフォーマンスは再獲得率で評価。ベストプラクティスは、休眠顧客の定義、適切な価値設定、十分な予算配分、継続的な見直しなど。新規顧客獲得目標との併用が推奨され、コンバージョントラッキングがなくてもカスタマーマッチリストで利用可能。

参照:「ユーザー維持」目標(ベータ版)について

 

最後に

Google社からここ数か月は自動最適化(AAR)の提案のみでしたが、新規向けP-MAXのご提案も増えています。2024年度は注力をしたいとのことで記事を作成しました。少額からスタートをしたり、新規向けの訴求のテストをしたり、配信実績を確認しながらミニマムスタートを出来るのが大きなメリットです。

個人的にあまり好きではないのですが、大型コンペをした時に代理店のストラテジストを名乗る人が、フルファネルのアッパーファネルと言って実際のデータも見ずにペルソナやカスタマージャーニを作成し、性別・年齢・職業・家族構成くらいのユーザー像を作成して戦略(思い込みの占い)と呼ぶことにとても違和感を感じていました。それが大戦略のように扱われてクリエイティブを作成し、運用している人が広告配信の実データとの乖離を説明するという不毛な定例会が行われていることもあります。

新規ユーザー獲得向けP-MAXは数千以上のシグナルを用いて、ユーザー像やユーザー行動からアッパーファネルへのターゲティングと最適なクリエイティブを届けてくれます。デジマがわからない方がマーケ思考というのとは大きな違いなので、新規向けのP-MAXには大いに期待しています。もちろんデータが無い業種や新商材は、定性的なフレームワークはとても重要になるので、データでは見れない部分を補うためにペルソナも大事になりますので、バランス良く使いこなしたいです。

 

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