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記事サマリー
この記事を読んでわかること
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- 除外キーワードと追加キーワードの根本的な違い
こんな方へオススメの記事
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- P-MAXや自動入札で成果が出ない広告運用者
この記事を実践するための準備
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- 現在のキーワード設定と除外リストの見直し
目次
除外キーワードは、文言のみでマッチングで意味は考慮しない!?
Google Ads Liaison のGinny Marvin氏が明かした重要な情報によると、除外キーワードは「単語そのものだけを見て意味は考慮しない」という衝撃的な事実が判明しました。これは多くの広告運用者が思い込んでいた「除外キーワードも意味を理解してくれる」という認識を根本から覆すものです。
つまり、除外キーワードは純粋にテキストの文言ベースでのマッチングを行い、文脈や意図は一切考慮しません。これは非常に重要なポイントで、意味合いの近しいものを除外したければ、類義語や関連語句も含めて積極的に除外キーワードとして登録する必要があるということです。
この特性を理解すると、「効果を見てバンバン除外していく」という運用手法が正しいアプローチであることがわかります。意味解釈に頼らず、データドリブンで除外対象を判断し、遠慮なく除外リストを拡充していくことが、キャンペーンの精度向上につながるのです。
実際、P-MAXやAI MAXキャンペーンでうまくいかないケースの多くは、この除外キーワード設定が甘いことが原因となっています。拡張マッチタイプやP-MAXの恩恵を最大限に活用するには、まず不要なトラフィックを確実に排除する土台作りが不可欠なのです。
参照元:Google Ads On If Negative Keywords Train Smart Bidding
追加キーワードは、最適化配信の道しるべ
一方で、追加キーワードについては全く異なるアプローチが取られています。Googleはキーワード追加時にGeminiなどの先進技術を活用し、検索クエリの背後にある意図を深く理解してマッチングを行います。ここが除外キーワードとの決定的な違いです。
例えば「マクドナルド」で広告配信を行う場合を考えてみましょう。ハンバーガーを売りたいのか、シェイクを訴求したいのか、ハッピーセットをアピールしたいのか!?これらは全く異なる方向性です。追加キーワードを適切に設定することで、Googleのアルゴリズムに対して「どの方向に最適化してほしいか」という明確な指針を与えることができます。
しかし残念ながら、多くの運用者がキーワード追加を避ける傾向にあります。これは大きな機会損失です。追加キーワードは単なるマッチング範囲の制限ではなく、自動入札システムに対する「配信の方向性を示すシグナル」として機能するからです。
キーワードの意味合いを正しく解釈してくれる追加キーワードと、文言のみでマッチングする除外キーワード——この2つの特性を理解して使い分けることで、スマート入札の精度は格段に向上します。除外で不要なトラフィックを排除し、追加キーワードで最適化の方向性を明示する。この両輪がうまく回ってこそ、真の意味でのキャンペーン最適化が実現できるのです。
最後に
こういったGoogleの中の方々が公開してくださる貴重な情報は、私たち運用者にとって本当に価値のある学びとなります。公式見解だからこそ信頼できる内容でもありますし、ぜひこのような情報を積極的に参考にしながら、より効果的な広告運用を目指して勉強に励んでいきます。

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。また、世界的権威のある One Voice Awards USA 2025 にも日本人としてノミネートされ、世界的なナレーターとしても活躍中です。