この記事は4分で読むことができます。
記事サマリー
この記事を読んでわかること
-
- デマンドジェンの6つのAI機能とオプトアウト方法
こんな方へオススメの記事
-
- Google広告やデマンドジェンを運用している方
この記事を実践するための準備
-
- Google広告の管理画面にアクセスできる権限
目次
Googleデマンドジェン広告の画像拡張機能のお知らせ
Google広告から2025年8月5日に興味深いメールが届きました、件名は「新機能: 既存のデマンド ジェネレーション イメージ広告のアセットを最適化」です。
デマンドジェンキャンペーンに新しい「アセット最適化」機能が追加されるという内容でした。この機能は、画像と広告見出しを使用して、より多くのスタイルとアスペクト比に対応するレイアウトの広告を自動的に作成するというものです。
特に注目すべきは実装スケジュールです。この機能は既存の広告を含むすべての単一画像の広告でデフォルトで有効になりますが、2025年9月4日より前であればオプトアウトが可能です。しかし9月4日以降は、この機能が有効になっているすべての広告で拡張画像の配信が自動的に開始されることになります。
つまり、広告主には約1ヶ月の猶予期間が与えられており、この期間内に設定を見直す必要があります。画像の設定を更新するには、ads.google.comから広告にアクセスするか、営業担当者に連絡する必要があるとのことです。
この画像拡張機能により、既存の画像素材から様々なアスペクト比やレイアウトパターンの広告が自動生成されることで、より多くの配信面に対応できるようになります。ただし、ブランドイメージの統一性を重視する広告主にとっては、予期しないレイアウト変更が発生する可能性もあります。
画像拡張だけではない!?デマンジェンの自動動画生成機能のお知らせ
詳細を確認するためにGoogleのヘルプセンターを調べてみたところ、驚くべき事実が判明しました。メールでは画像拡張機能についてのみ言及されていましたが、実際にはデマンドジェンには他にも複数のAI機能が存在していたのです。
最も注目すべきは「事前生成動画」機能です。これは画像とテキストアセットから高品質な動画を自動生成する機能で、水平、垂直、正方形の3つのテンプレートが用意されています。キャンペーン作成時に最低限のアセット(ロゴ1つ、画像2つ、テキスト2つ、ビジネス名1つ)があれば、AIが自動的に動画を生成してくれます。
さらに、既存動画の最適化機能も提供されています。横長の動画から縦長や正方形のバージョンを作成したり、ユーザーの注意を引くために最初の5秒間に特化した短縮版を生成したりできます。
その他にも、AIによるテキスト提案機能、完全新規の画像生成機能、既存画像の編集機能など、合計6つものAI機能がデマンドジェンには搭載されています。これらの機能はそれぞれ管理画面からオプトアウトが可能ですが、メールではこれらについて一切触れられていませんでした。
新規キャンペーン作成時には、これらの機能がデフォルトで有効になっているため、知らないうちに様々なAI生成コンテンツが配信される可能性があります。特に動画生成機能については、ブランドの表現方法に大きな影響を与える可能性があるため、事前に確認しておくことをお勧めします。
参照:デマンド ジェネレーションのクリエイティブに関する拡張機能と生成 AI ツールについて
P-MAXやデマンジェンの自動動画生成に思うこと
実際、Google担当者から聞いた話によると、P-MAXの動画自動生成機能についても変化が起きています。以前はGoogle担当者に依頼すればオプトアウトが可能でしたが、今後はそれもできなくなるとのことです。これは広告主の選択肢が段階的に狭まっていることを示しています。
このような流れを見ると、Googleは将来的にはほぼすべての広告でAI生成コンテンツがデフォルトになることを想定しているのかもしれません。確かにAI技術の進歩は目覚ましく、効率的な広告配信を実現できる可能性は高いでしょう。
ただし、広告主としては自社のブランドイメージやメッセージングをコントロールしたいという需要があります。特にブランディングを重視する企業にとっては、予期しないクリエイティブが配信されることはリスクにもなり得ることを忘れてはなりません。

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。また、世界的権威のある One Voice Awards USA 2025 にも日本人としてノミネートされ、世界的なナレーターとしても活躍中です。