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記事サマリー
この記事を読んでわかること
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- Google広告の海外誤配信問題と対処法
こんな方へオススメの記事
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- 調整クレジット通知が届いた広告主
この記事を実践するための準備
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- Google広告アカウントと担当者連絡先
目次
Google広告の検索パートナーネットワークで実際に起きていた配信問題
2025年6月12日頃、Google広告を運用している広告主の皆様に、重要なメールが送られてきました。多くの広告主のもとに「検索パートナー ネットワークで最近発生した事象により、お客様の広告の掲載位置の品質がGoogleの高い基準を満たせていなかった」という調整クレジット通知が届いています。
広告主様
このメッセージは、お客様のアカウントに付与される調整クレジットに関する重要な情報をお知らせするものです。
検索パートナー ネットワークで最近発生した事象により、お客様の広告の掲載位置の品質が Google の高い基準を満たせていなかったため、付与いたします。
この潜在的な事象については、システムを改善することで対処いたしました。
ご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。今後も Google 広告を快適にご利用いただけるよう、尽力してまいります。よろしくお願いいたします。
Google 広告チーム
この通知だけを見ると、単なる品質改善のための返金のように思えますが、実際にGoogleの担当者に問い合わせて明らかになった事実は深刻です。日本国内のみに配信設定していたにも関わらず、検索パートナーネットワークの一部が海外に配信されていたということです。
特に注意すべきは、この問題が従来の検索広告の検索ネットワークだけではなく、P-MAXキャンペーンにも影響していることです。P-MAXでは検索ネットワークの配信が自動的にオンになっており、広告主が意図しない海外配信が行われていた可能性があります。通常の検索広告では検索ネットワークの除外設定が可能ですが、P-MAXではこの制御が効かないため、より深刻な問題となっています。
しかし、Googleからの通知メールには、具体的にどの検索パートナーで何が起きたのか、返金額はいくらなのか、対象期間はいつからいつまでなのかといった詳細は一切記載されていません。これでは広告主は実際の損失額や影響範囲を把握することができないのが現状です。
広告主が今すぐ確認すべきポイント
まず最優先で行うべきは、2025年6月12日頃にGoogleから調整クレジット通知メールが届いているかどうかの確認です。このメールはGoogle広告アカウントに登録されているメールアドレスに送信されているため、迷惑メールフォルダも含めて必ずチェックしてください。
メールが届いている場合は、すぐにGoogle担当者への連絡が必須です。重要なのは、Googleは担当者に直接問い合わせをしない限り、詳細な情報を開示してくれないということです。放置していても自動的に詳細が送られてくることはありません。
Google担当者に確認すべき具体的なポイントは以下の通りです。まず「調整クレジットの具体的な金額」を必ず聞いてください。次に「どの検索パートナーで問題が発生したのか」「対象となる配信期間はいつからいつまでか」「海外配信されていた国や地域はどこか」といった詳細を確認しましょう。
特にP-MAXキャンペーンを運用している広告主は、「P-MAXでの検索ネットワーク配信も対象に含まれているか」を明確に質問することが重要です。P-MAXでは配信先の制御が限定的なため、意図しない配信が発生していた可能性が高いからです。
担当者がいない場合は、Google広告のサポートチャットや電話サポートを通じて同様の質問を行ってください。この問題は広告主が能動的にアクションを取らないと、実際の損失額や影響範囲を把握できない仕組みになっているため、早急な対応が求められます。
アドフラウド対策ツールのSpider AFなどの監視が必要
今回の検索パートナーネットワークでの配信問題は、手動での広告管理だけでは限界があることを明確に示しています。日本国内配信設定にも関わらず海外配信が行われていたという事実は、広告主が設定した配信条件が正しく機能していない可能性を示唆しており、これは氷山の一角かもしれません。
このような問題を事前に発見し、継続的に監視するためには、Spider AFなどの専門的なアドフラウド対策ツールの活用が不可欠です。これらのツールは、広告の配信先や流入トラフィックの質を詳細に分析し、意図しない配信や不正なクリックを検知する機能を提供しています。
特にP-MAXのように配信先の制御が限定的なキャンペーンタイプでは、外部ツールによる監視がより重要になります。広告プラットフォーム側の設定だけに頼るのではなく、第三者ツールで配信実態を客観的に把握することで、今回のような問題を早期に発見できる可能性が高まります。
今後も広告技術の複雑化に伴い、同様の問題が発生する可能性は十分にあります。広告予算を効率的に活用し、ROIを最大化するためにも、アドフラウド対策ツールの導入を真剣に検討することをお勧めします。これは単なるコストではなく、広告投資を守るための必要な保険と考えるべきでしょう。
参照:Google検索パートナーとは?デメリットと仕組みや影響を詳しく解説

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。皆様に直接お会いし、お話しできる機会がありましたら、SEMの運用コンサルから無料相談まで、ぜひお気軽にお声がけください。
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