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記事サマリー
この記事を読んでわかること
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- Google担当者との連携における広告代理店側の課題と改善要望
こんな方へオススメの記事
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- Google広告のアカウント担当者とのコミュニケーションに課題を感じている広告代理店や広告主の方
この記事を実践するための準備
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- 自社のGoogle広告アカウントの基本情報と過去の打ち合わせ内容を整理しておく
目次
Google社のアカウント担当は引き継ぎのない3ヶ月ごとの担当者交代
3ヶ月に1回のペースでGoogle社のアカウント担当者が入れ替わります。会社の方針なのでそれに関しては言いませんが、引き継ぎが全く行われていないことに大きな問題を感じています。新しい担当者が着任するたびに「CPAはいくらですか?」「設定キーワードの確認をさせてもらえませんか?」という基本的な質問から始まり、すべてがリセットされる状況は非効率極まりません。
広告代理店としては、クライアントに対して目標CPAや目標件数へのコミットメントを果たすべく日々奮闘しています。しかし、事前準備なく時間だけを消費する打ち合わせは、私たちの貴重なリソースを無駄にするものです。最低限、前任者との会話内容やアカウントの基本情報は必ず引き継いでいただきたいと強く要望します。
Google社のアカウント担当の広告主への理解不足
多くのGoogle社のアカウント担当者が広告主のビジネスや業界への理解が著しく不足しています。業種の把握すらできていない、広告主はどこで収益が上がっているかも理解していないという状態で、私たちに「時間をください」と要求するのは非常に傲慢ではないでしょうか。
私たちは一生懸命に広告主と向き合い、最適な広告運用を追求しています。まずは目線合わせから始め、何について話し合うのかを明確にした上でコミュニケーションを取るべきです。ビジネスへの理解なくして、有意義な提案はできないはずです。
Google担当者が独自のシステムに頼りすぎている状況に大きな課題を感じています。担当者の多くは「社内の独自システムではこう表示されている」「このシステム上でこの設定をしてください」という話ばかりをしてきます。システム自体を使うことは問題ないのですが、実際のアカウント内容をきちんと確認せず、システム上の数値や推奨設定だけに基づいて提案してくることが頻繁にあります。私たち代理店側からすると「既に設定しているのに、システム上ではこうなっている」という噛み合わない会話が繰り返されます。
私たちは広告主に最適な設定を理解した上で運用しているのであり、Googleの内部システムがどう判断しているかは二次的な問題です。システムの数値を鵜呑みにするのではなく、まずはアカウントの実態と設定の背景を理解しようとする姿勢が必要です。
現状では、流行りのAARの最適化といった表面的な施策だけを持ち出すだけで、実質的な価値を提供できていません。何のために担当者がいるのか疑問に感じるレベルの対応となっており、改善が強く望みます。
最後に
デートに誘うときは、相手の性格や好みを知ろうとするのが当然です。相手がSNSで何を発信しているかを確認するように、クライアントのことを一切調べずに連絡してくる現状は非常に残念です。運用担当者との会話が目的化してしまっているのであれば、それは時間泥棒以外の何物でもありません。
この記事を書いた理由は、同じような問題に直面している広告代理店や広告主の方々に共有してほしいからです。皆さんが Google 担当者とコミュニケーションを取る際に、「この記事を読んでからご連絡ください」と伝えられるツールとして活用していただきたいと思います。
これは私個人の意見ではなく、広告業界全体が抱える課題として共有し、Google 側の対応改善につなげるためのものです。広告運用のプロフェッショナルとして、より効率的で価値のある協業関係を構築したいという思いから執筆しました。

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。皆様に直接お会いし、お話しできる機会がありましたら、SEMの運用コンサルから無料相談まで、ぜひお気軽にお声がけください。