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記事サマリー
この記事を読んでわかること
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- GA4のベンチマークレポートの機能概要と設定方法
こんな方へオススメの記事
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- デジタルマーケティング戦略の立案者
この記事を実践するための準備
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- GA4アカウントの設定完了
- モデリングのためのデータ提供設定を有効化
目次
GA4でローンチされたベンチマーク機能とは!?
2024年5月にGoogleアナリティクス4(GA4)にベンチマークレポートがローンチされ、10月から管理画面に反映されました。
これは、自社のビジネスパフォーマンスを同業他社と比較できる画期的な機能です。以前、ユニバーサルアナリティクスでも同様の機能が提供されており、事前に記事にしました。
GA4の新しいベンチマーク機能の特徴は、以下となります。
- 同業他社(ピアグループ)との比較が可能
- データは24時間ごとに更新
- プライバシーを考慮した暗号化と集計
- 業界カテゴリーは1000以上から選択可能
この機能により、マーケターは自社のパフォーマンスを業界標準と比較し、より効果的な戦略立案が可能になります。
参照:Benchmarking: How to compare your site/app to your peers
ベンチマークレポートの設定方法と利用条件
ベンチマークレポートを利用するには、まずGA4の管理画面で「モデリングのためのデータ提供とビジネス分析情報」を有効にする必要があります。
利用条件
- 最低限必要なユーザー数の確保
- 一定量以上の有意なデータの生成
- プライバシー保護のための暗号化対応
設定手順
1. プロパティの[管理] > [アカウント設定]へ移動
2. [モデリングのためのデータ提供とビジネス分析情報]を有効化
3. [ホーム]ページの概要カードで指標を選択
4. ベンチマークカテゴリを開き、比較したい指標を選択
なお、期間が[今日]に設定されている場合、ベンチマークデータは利用できないため注意が必要です。
参照:[GA4] ベンチマーク
ベンチマークレポートのデータの見方について
ベンチマークデータを有効化すると、概要カードに3つの重要な要素が表示されます。
1. 自社のプロパティのトレンドライン(実線)
2. 同業他社グループの中央値(点線)
3. 同業他社グループの範囲(25〜75パーセンタイルを網掛けで表示)
たとえば、画像のように直帰率のデータを確認すると、同業他社グループの中央値(点線)と比べて自社の実線が下回っています。これは、類似企業と比較して直帰率が低いことを示している、ポジティブなデータです。
同業他社グループは、概要カードの「ベンチマーク対象の同業他社グループ」から変更できます。例えば、アパレル企業の場合は[ショッピング] > [アパレル]のように選択します。業種は以下の大カテゴリから始まり、さらに詳細なサブカテゴリまで絞り込めます。
– アート、エンターテインメント
– 自動車
– ビジネス、産業
– ショッピング
– 食品、飲料
など
このように、自社の業種に最も近い同業他社グループを選択することで、より正確な比較分析が可能になります。
トレンドラインにカーソルを合わせると、詳細データを確認できます。同業他社グループは、セットアップ時に選択した業種やプロパティのURL、アプリIDなどの属性に基づいて自動的に最初の割り当てが行われます。
最後に
Googleアナリティクス4のベンチマークレポートは、マーケティング戦略立案における強力なツールとなります。同業他社との比較データをもとに、自社の強みと改善点を客観的に把握できる点が特徴です。従来のSemrushなどの専門ツールに並ぶ新たな選択肢となりました。データの精度とGoogle提供の信頼性を活かし、広告戦略の最適化や市場機会の発見など、幅広い活用が期待できます。
Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。皆様に直接お会いし、お話しできる機会がありましたら、SEMの運用コンサルから無料相談まで、ぜひお気軽にお声がけください。