この記事は4分で読むことができます。
記事サマリー
この記事を読んでわかること
-
- 経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によるインターネット広告費の推移
こんな方へオススメの記事
-
- インターネット広告業界で働く方や、これから働きたいと考えている方。
この記事を実践するための準備
-
- 自社のデジタル広告費用の推移
目次
インターネット広告費(2024年7月
経済産業省が発表した「特定サービス産業動態統計調査」のインターネット広告費の結果をグラフ化しました。売上高は2019年から2023年にかけて全体的に増加傾向にあります。それでは2024年7月まではどうなったのか見ていきます。
参照:特定サービス産業動態統計調査(広告業の中のインターネット広告費)
2024年7月までのインターネット広告費の推移を見ていきましょう。
- 2024年1月の売上高は122,012百万円で、前年同月比0.4%減
- 2024年2月の売上高は123,301百万円で、前年同月比1.6%増
- 2024年3月の売上高は166,631百万円で、前年同月比12.9%増
- 2024年4月の売上高は136,696百万円で、前年同月比1.9%増
- 2024年5月の売上高は115,237百万円で、前年同月比1.4%増
- 2024年6月の売上高は118,908百万円で、前年同月比8.3%増
- 2024年7月の売上高は127,425百万円で、前年同月比14.2%増
2024年7月のインターネット広告費は、前年同月比14.2%増の127,425百万円となりました。この結果は、6月の8.3%増をさらに上回る大幅な成長を示しています。
7月の売上高は2023年7月の111,567百万円から大きく増加しており、インターネット広告市場の規模拡大が加速していることがうかがえます。6月に続いて7月も高い成長率を記録したことは、市場の力強い回復と拡大を示唆しています。
2024年に入ってからのインターネット広告費の推移を見ると、1月と2月は前年同月比でほぼ横ばい、3月は大幅な増加、4月と5月は小幅な増加、そして6月と7月に再び大きな増加と、月ごとに伸び率の変動が見られます。これは、広告主の広告予算の配分時期や、季節的な需要の変動、さらには経済状況の変化などが複合的に影響している可能性があります。
今後の動向を予測するには、より長期的なデータの蓄積と分析が必要ですが、2024年7月までの結果からは、インターネット広告市場が力強い成長トレンドに入った可能性が高いことが読み取れます。特に、6月と7月の連続した高成長は、市場の本格的な回復と拡大を示唆しています。
4マス媒体の広告費(2024年7月
2024年7月の4マス媒体の広告費を見ると、6月の傾向がさらに強まっている様子が見られます。
テレビ広告費は前年同月比4.5%増の98,765百万円となりました。6月の3.1%増からさらに成長率が上昇し、テレビ広告市場の回復が加速しています。新聞広告費は0.8%減の12,987百万円でした。6月の2.9%減からさらに減少幅が縮小しており、新聞広告市場の底打ちが見えてきました。デジタル媒体へのシフトは続いているものの、新聞広告の価値再評価の動きが強まっているようです。ラジオ広告費は3.2%増の2,712百万円。6月の2.0%増から伸び率が上昇し、ラジオ広告市場の回復が鮮明になっています。小規模ながら、安定した成長を続けていることが注目されます。雑誌広告費は1.5%増の3,156百万円と、6月の微減から再びプラス成長に転じました。雑誌広告市場も他の媒体同様、回復基調に乗ってきた様子が見られます。
2024年7月の4マス媒体広告費は、全体として回復傾向がさらに強まっています。全ての媒体でプラス成長または減少幅の縮小が見られ、広告市場全体の活況を反映しています。一方、インターネット広告費は14.2%増と、4マス媒体を大きく上回る成長率を示しています。6月の8.3%増からさらに伸び率が上昇し、インターネット広告市場の急成長が際立っています。
7月の結果は、4マス媒体の着実な回復とインターネット広告の急成長が同時に進行していることを示しています。これは広告市場全体の拡大を強く示唆するものであり、経済活動の本格的な回復を反映している可能性があります。
最後に
2024年7月の広告市場は、4マス媒体とインターネット広告の双方が一層の成長を示しています。テレビ広告が4.5%増と回復をさらに加速させ、新聞広告も減少幅が0.8%まで縮小しました。ラジオ広告は3.2%増とプラス成長を拡大し、雑誌広告も1.5%増とプラスに転じました。一方、インターネット広告は14.2%増と急成長を記録し、市場を大きくリードしています。
この結果は、広告市場全体の大幅な拡大を示唆しており、経済活動の本格的な回復を反映している可能性が高いです。4マス媒体の着実な回復傾向とインターネット広告の急成長が同時に進行していることは、広告主の多様なニーズに応える市場の柔軟性と活力を示しています。
Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。皆様に直接お会いし、お話しできる機会がありましたら、SEMの運用コンサルから無料相談まで、ぜひお気軽にお声がけください。