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記事サマリー
この記事を読んでわかること
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- Google広告の来店コンバージョンの基本概念と仕組み
- 来店コンバージョン機能の利用条件と測定方法
こんな方へオススメの記事
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- 実店舗を持つビジネスのマーケティング担当者
- オンライン広告と実店舗の集客を連携させたい経営者
この記事を実践するための準備
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- Google広告アカウントの設定
- Google ビジネス プロフィールとの連携
目次
Google広告の来店コンバージョンとは何?
Google広告の来店コンバージョンとは、オンライン広告が実店舗への来店にどれだけ貢献しているかを測定する指標です。この指標は、小売店、レストラン、自動車販売店、食料品店など、実店舗への来店を重視するビジネスにとって特に有用な指標です。
利用条件はGoogleへ申請しなくても必要な条件が揃えば計測されます
来店コンバージョンの利用は、Google への特別な申請なしで開始できます。ただし、以下の条件を満たす必要があります。すべて満たせば、自動的に来店コンバージョンの測定が開始され管理画面に反映がされます。
1.地理的条件
店舗が来店コンバージョン対応国に所在していること。日本の店舗であれば問題なく対応出来ます。
2.ビジネスカテゴリーの制限
デリケートなカテゴリー(ヘルスケア、宗教関連など)に該当しないこと。
3.必要なデータ量と設定
十分な広告クリック数やインプレッション数、実店舗への来店数があること。また、Google広告アカウントとGBPをリンクして住所表示アセットが有効になっており、プライバシー基準を満たしていることになります。業種によってプライバシーの基準の必要なクリック数が違いますのでGoogleの担当へ目安を聞いてみてください。
店舗に関する診断というタブで利用が出来ない理由も明確になっています。
測定方法は?緯度経度以外にも高さの壁を破れる
来店コンバージョンの測定は、位置情報だけでなく高さもAIが考慮して計測されます。2024年度7月のデフォルトの来店測定方法は以下の通りです。
1.来店計測期間の設定
- デフォルトでは広告クリック後30日間が計測期間
- 1〜30日の範囲でカスタム設定が可能
2.来店測定タイプの違い
- クリックスルーのコンバージョンの計測期間:広告クリック後、設定した期間内の来店をカウント
- ビュースルーコンバージョンの計測期間:広告表示から、クリックせずに期間内の来店をカウント
来店コンバージョンを用いた最適化方法は?運用で来店数も大きく変わる
来店コンバージョンを用いた最適化方法は、運用方法によって来店数に大きな差が出ます。アカウント構成は事業理解が大切となります。ご予算、地域、パフォーマンスで分けるなどキャンペーン構成は、店舗責任者や営業部の意向が色濃く出るためデジタルマーケティングの貢献度をどうやって位置付けるかが大切になります。
わたしも来店コンバージョンを実装するときには、店舗の前に立って「この広告見たことありますか?」と聞いて、来店コンバージョンが確かなものであるのかを調査し報告しています。
また、来ようと思った人に対して広告が当たっているよね?と言われることも多々あります。リストの除外方法によってはアカウント構成が変わってきますので、綿密なヒアリングをしないとすぐに停止になってしまうのも特徴です。
弊社実績と定点観測方法
弊社では、主にP-MAX来店キャンペーンを活用し、来店コンバージョン数やビュースルー来店数を主要な指標として効果測定を行っています。しかし、これらの直接的な指標だけでなく、Google ビジネス プロフィール(GBP)の表示回数やYouTubeアナリティクスの動画再生数など、間接的な指標も併せて観察しています。この包括的なアプローチにより、オンライン上での露出から実際の店舗訪問までの顧客行動を総合的に把握することが可能となっています。
実績として、広告経由のGBPプロフィールの表示回数を10倍に増加させた事例があります。
この結果は、適切なアカウント設定と戦略が、オンライン上での視認性を大幅に向上させ、来店数の増加につながる可能性を示しています。このような多角的な観点からの定点観測と最適化により、クライアントの実店舗への集客効果を最大化する取り組みを続けています。
最後に
ユニバーサルアナリティクスの来店コンバージョン機能は、2022年10月で終了したことは、多くのマーケターにとって課題となっています。つまり以前は自然検索経由、Yahoo!広告経由など別チャネルからでも来店コンバージョンが見れていました。
GA4では2024年7月現在、来店コンバージョンに関する新機能のリリース情報がまだない状況です。
この状況下で、Google広告の来店コンバージョン機能は、実店舗を持つビジネスにとって非常に重要なツールとなっています。Google広告を活用することで、オンライン広告と実店舗の来店との関連性を正確に把握し、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。
Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しています。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。皆様に直接お会いし、お話しできる機会がありましたら、SEMの運用コンサルから無料相談まで、ぜひお気軽にお声がけください。