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注目のポイント
Google LabsとDeepMindが共同開発したAIマーケティングツール「Pomelli(ポメリ)」を、筆者が実際に使って正直レビューします。最大の魅力はサイトURLを入れるだけでブランドを自動解析してくれる手軽さで、特にスマホ写真をプロ品質に変換するPhotoshoot機能は秀逸です。一方で生成画像は基本正方形のみ、英語対応のみという弱点もあり、広告クリエイティブよりSNSオーガニック投稿向けという印象。Canvaとの違いやおすすめできる人・できない人まで踏み込んで解説します。料金は無料、2026年3月から日本でも利用可能です。
この記事はVoicy「Google Pomelli(ポメリ)って知ってる?SNS運用がラクになる新AIツール【石黒堂】」で聴くことができます
目次
Pomelli(ポメリ)とは何ですか?
Pomelli(ポメリ)とは、Google Labs と Google DeepMind が共同開発した、中小企業向けのAIマーケティングツールです。 自社サイトのURLを入力するだけで、ブランドに沿ったSNS投稿や広告画像を自動で生成してくれます。公式サイトはこちら(labs.google.com/pomelli)から確認できます。
最大の特徴は、ロゴのアップロードやフォント設定といった面倒な初期設定が一切不要なところです。あなたのウェブサイトをAIが読み込み、色・フォント・トーン・世界観を勝手に学習して「Business DNA」と呼ばれるブランドプロファイルを自動で作ってくれます。
リリースされたのは2025年10月28日で、当初は米国・カナダ・豪州・ニュージーランドの4カ国限定でしたが、2026年3月9日に170カ国以上へグローバル展開され、現在は日本からもアクセス可能になりました(英語のみ対応)。まだ公開ベータ段階の実験的プロダクトで、料金は無料で使えます。
参照:Google Blog – Introducing Pomelli
Pomelliで何ができますか?
サイトURLを入れるだけでブランドに沿った画像やSNS投稿を自動生成できます。 主な機能は3つあり、それぞれが「ブランドの一貫性」を軸に連動しているのが特徴です。
Business DNA(ブランド自動解析)
このツールの心臓部とも言える機能で、自社サイトのURLを1つ入れるだけで、色・フォント・トーン・世界観をAIが自動で抽出してくれます。 抽出された情報は「Business DNA」というブランドプロファイルとして保存され、その後生成されるすべてのコンテンツの土台になります。
筆者が使ってみて一番驚いたのはここです。ロゴをアップロードしたり、ブランドカラーを手動で入力したりする必要が一切ないのは本当に新しい体験でした。従来のデザインツールでは必ず必要だった「ブランドキットの初期設定」を完全に省略できるので、この前提条件だけでも価値があると感じます。

キャンペーン生成
「夏のセールを告知したい」「新商品を紹介したい」といった目的を入力するだけで、SNS投稿やバナーを複数案まとめて作ってくれる機能です。 Business DNAで設定されたブランドに沿って生成されるので、複数のアセットを作っても世界観がブレません。
これも筆者の感想として、ゼロからアイデアを考えるのが面倒なときに便利でした。完全に使うというより、たたき台を一気に出してくれるブレストパートナーとして使うのがハマる印象です。

Photoshoot(AI商品撮影)
スマホで撮った商品写真を、スタジオ撮影風のプロっぽい画像に変換してくれる機能です。 2026年2月にリリースされた比較的新しい機能で、Google DeepMindの画像生成モデル「Nano Banana」を搭載しています。
筆者が使ってみた中で一番優秀だと感じたのがこの機能です。素材写真をそのまま活かしつつ、いい感じにプロっぽく仕上げてくれるので、最近の生成AIにありがちな「いかにもAIで作りました」という不自然さがありません。商品写真にお金をかけられない個人事業主や小規模事業者には、これだけでも使う価値があります。

Pomelliの料金は?日本から使えますか?
料金は無料で、日本からも使えます。 ただし公開ベータ段階のため、今後有料化される可能性はあります。Googleアカウントがあれば、待機リストもクレジットカード登録も不要ですぐに使い始められます。
ただし注意点が1つあって、現時点では英語のみ対応です。インターフェースも生成されるコピーも英語なので、日本語のSNS投稿をそのまま作りたい場合は、生成後に翻訳・編集する手間が発生します。日本語対応の予定は公式から発表されていません。
PomelliとCanvaの違いは?メリット・デメリットも比較
結論、Pomelliは「ブランド自動抽出」が強みで、Canvaは「テンプレートと編集自由度」が強みです。 どちらが優れているというより、使う目的によって向き不向きがハッキリ分かれます。
PomelliとCanvaの違い比較表
| 比較項目 | Pomelli | Canva |
|---|---|---|
| ブランド設定 | サイトURLから自動抽出 | 手動でロゴ・色・フォント設定 |
| 料金 | 無料(ベータ期間中) | 無料プランあり/有料は月1,500円〜 |
| 画像サイズ | 基本は正方形のみ | あらゆるサイズに対応 |
| テンプレート数 | 少ない(AI自動生成中心) | 数十万種類 |
| 編集自由度 | 低め(AI任せ) | 高い(細部まで手動編集可能) |
| 動画生成 | あり(Animate機能) | あり(テンプレベース) |
| 日本語対応 | 英語のみ | 完全対応 |
| 学習コスト | ほぼゼロ | 多少必要 |
正直なところ、筆者の感覚では広告クリエイティブを作るツールというより、InstagramなどSNSのオーガニック投稿用ツールという位置づけが現実的です。Canvaを完全に置き換えるというよりは、「ブランドの初期セットアップが面倒な人」が時短のために使うのがハマる使い方だと思います。
Pomelliはどんな人におすすめですか?
ブランドの初期設定が面倒な中小企業や個人事業主のSNSオーガニック投稿用にはおすすめですが、本格的な広告運用には向きません。
おすすめな人
自社サイトはあるけどデザイナーがいない中小企業や個人事業主には特にハマります。URLを入れるだけでブランドに沿ったInstagram投稿が量産できるので、SNS運用の時短ツールとして優秀です。またAIっぽい不自然な仕上がりが嫌いな人にも向いています。素材写真をベースにナチュラルに仕上げてくれるので、自然な世界観を保てます。
おすすめしない人
逆に広告クリエイティブをガッツリ作りたい人には向きません。 横長サイズが作れないので、Google広告やFacebook広告の主力フォーマットに対応できないからです。また日本語コピーを前提に運用したい人も、現状英語のみ対応なので二度手間になります。Canvaを使いこなしている人にとっても、正直わざわざ乗り換える理由は薄いというのが筆者の本音です。
最後に
PomelliはサイトURLだけでブランドに沿った投稿が作れる優秀なAIですが、現状は広告よりSNSオーガニック投稿向けのツールという印象です。無料なので一度試してみる価値は十分あります。

Web業界にて20年以上、大手から中堅代理店の顧問を請負。デジタルマーケティングを中心に、主に広告関係の教育や研修、コンペの相談に乗っています。またSEMのお役立ちツールもスクラッチで開発。現在も電通グループの顧問、Shirofuneのアルゴリズム作成補助など担当しており、年間100名以上を教育。皆さまに心から信頼されるパートナーであり続けるために日々研鑽しております。また、世界的権威のある One Voice Awards USA 2025 にも日本人としてノミネートされ、世界的なナレーターとしても活躍中です。




